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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
第三十話 平野大尉!コックは衛生第一!!その十四
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「包丁一本頭に刺して」
「はじめるか」
「さらしに巻いてでしょ」
「マカロニほうれん荘だよ」
「そのネタなんだよ」
 週刊少年チャンピオンの名作ギャグ漫画だ、その圧倒的なパワーと勢いはまさに天才の作品であった。
「トシちゃん二十五歳のネタだよ」
「実際に頭に刺してたんだよ、トシちゃん」
「まあネタってことでな」
「頭に入れておいてくれ」
「また古いネタね」
「古くてもこれが面白いんだよ」
「読んだらゲラゲラ笑えるぜ」
 二人も瞬にこの名作漫画を勧める。
「その時のチャンピオンのよさもわかるぜ」
「ギャグはパワーと勢い、そして間だよ」
「この三つを兼ね備えた漫画だったんだよ」
「必読だからな、八巻まではな」
「九巻がちょっと、なのは残念にしても」
「八巻までは最高に面白いからな」
 だから瞬にも勧めるのだ、確かに必読の作品だ。
 そうした話をしてだ、そのうえでだった。
 ジャスティスカイザーの兄弟と瞬、そして平野は勝負の場に入った。そこではもう決戦の用意が整っていた。
 食材も揃っている、その食材は。
「海老に烏賊、鯛に貝にってな」
「何でも揃ってるな」
「牛肉もあるぜ」
「この牛肉松坂牛か」
「これは凄いな」
「牛肉まであるんだな」
「この三重県を甘く見ないことだ」
 牛を持って来た松坂市在住の肉屋の主宮本さん(モブです)が言って来た。
「海の幸、山の幸にだ」
「肉もかよ」
「肉もあるのかよ」
「そうだ、三重県は牛肉も絶品だ」
「美味ものばかりか」
「それはまた凄いな」
「だから昔から三重は豊かだった」
 伊勢と言われていた時代からだ。尚志摩半島の辺りはかつては志摩という一つの国であった。小さかったにしても。
「織田信長公も伊勢及び志摩を手に入れていたな」
「ああ、それでだったな」
「信長さん伊勢や志摩から凄い利益得ていたな」
「まあ一向一揆にも悩まされたけれど」
「伊勢に美濃を手に入れたことって大きかったな」
 信長の天下布武にだ、尾張一国からさらにこの二国も手に入れて天下布武の重要な基盤にしたのである。
「豊かな三重県」
「だから肉もあるのか」
「松坂牛のステーキ」
「最高の肉だな」
「これも食材に使えるか」
「楽しみだな」
「ではこれより勝負をはじめる」
 何と宮本さんがそのまま審判役にも入った。
「制限時間は一時間、その一時間の間に用意している食材を使って調理をしてだ」
「その味がいい方がか」
「勝ちだっていうんだな」
「審査員はこちらの方々だ」
 傲慢そうな和服のオールバックの陶芸家とならず者にしか見えない黒スーツのその陶芸家の息子であるこれまたオールバックの新聞記者とその嫁だ、三人共目には犯罪者そのままに黒いラインが入っているが。

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