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アヒルの旅
3部分:第三章
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はあまり好きになれないけれど猫達もね」
「猫さん達も」
「皆家族なんだよ」
 またこうクワちゃんにお話するのでした。
「皆ね」
「家族ですか」
「まさか家族を食べたりなんかしないよね」
「そんなの絶対にないですよ」
 クワちゃんにとって食べるものはいつも木の実や稗や粟です。そういったものしか食べないので家族を食べるなんてとても思いも寄らないものでした。
 それで首を傾げさえしているのですが。おじさんはさらに言うでした。
「だから僕もあの猫もクワちゃんは絶対に食べないよ」
「絶対にですか」
「そう、絶対にね」
 とにかく強い言葉でした。
「だから安心してね」
「わかりました」
「さて、もう着いたね」
 お話をしているうちにでした。おじさんと一緒に歩いているクワちゃんは畑に着きました。黒い土の中に緑の葉っぱが一杯あります。

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