code1 ある街の昼下がり
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とある喫茶店。
店内は明るい色合いや位置取りで中々雰囲気のある店だった。
『社長から直々に有給を取らされた』彼はすることもなく、結局他の仕事をする。
喫煙席で煙草を吸いながらパソコンで作業をしていた。
「あれ?たまさん来てたんだ」
突然白銀の髪で身長がやや低い学校の制服の上にエプロンを着たメガネをかけている青年に話しかけられた。
雄大は咄嗟に吸っていた煙草を手の中で握りつぶした
「あぁ、ここはなかなか仕事が捗るからな…」
この青年は風雪成美
雄大の姉の子供で霊遥葵はこの青年から見て叔父にあたる。
「まっ、ゆっくりしてってよ」
遠くの方で成美を呼んでいる声が聞こえた。
雄大は姉の声だと把握した
何故ならこの喫茶店は姉の経営している店だから
「やべっ!ちょっと行ってくる!」
成美は小走りで厨房まで走っていった。
雄大はそれを見送ってから手の中で握りつぶした煙草を拭き取り、灰皿にカスを入れてパソコンに視線を移す。
「ん…やはりここは仕事が捗る…」
この店にいる他の客やバイトも雰囲気を醸し出し、彼にはここはお気に入りの場所らしい。
ここは指定席、この席のベルは壊れていて雄大は何時も気長に店員を待つ。
常連の彼は長くバイトをしている人には馴染みある客で「たまさん」と親しい呼び名で呼ぶ。
「気長に待つとしよう」と、雄大は呟いてタバコを再びつけた
すると一人の男が近づいて来たのを視認した。
藍色の髪に青い瞳、学生だろうか制服を着ている。
雄大は再び煙草を消して話しかけた
「よお、星雅じゃねーか、なんでこんな時間にいるんだ?まだ12時だぞ?」
神鳴樹星雅、よく知っている男だった
雄大の後輩である
「今日は仕事で抜け出してきました...1年生達はテストなんですけどね」
「もう仕事始めてるのか、大変だな、おじさんは高校卒業してからだよ?」
「まだ若いじゃないですか、先輩...」
「もう先輩じゃねーよ、働かないと死んでしまうただの社畜だよ」
星雅と話していると星雅がいた席でバイトの男性がキョロキョロと周りを見ていた。
それに気づいた星雅は急いで自分の席まで戻る。
雄大は再び灰皿にカスを入れ、視線をパソコンに落として仕事を再開した
また誰か来るだろう、煙草はまだいい
そのうち霊遥葵に気づいたバイトの女の子が注文を取った
新しい人だろうか、見たことがなかった
雄大は短く「コーヒー」と言った
「はい!えっと、コーヒーですね。少々お待ちください!」
少女は深く頭を下げて「とててて」と音が聞こえそうな小走りで厨房へ走る
雄大は「直ぐ来るだろう」と煙草をつけずにパソ
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