第3章 リーザス陥落
第47話 モチベーションup
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ヒトミから訊いた事) そこまで、志津香に言っていたとは思わなかった様だ。……おそらく、かなみは志津香の剣幕に負けたのだとは思う。
そして、志津香自身は、アニスの事を勿論知っていた。
当然だろう、歴史上でも数人しかいない伝説級の力を持つ魔法使いなのだから。
噂は色々と聞いているが、そう言うのはひとり歩きするものだからと、どれもこれも信じてなかったが……。
「……それ、本当でしょうね?」
「こんな事で嘘言ってどうすんだ。つーか、例え嘘でも言いたくなかったって。……んな事」
ユーリは、更にため息を吐いていた。
止まらない様子だった。その表情を見れば嘘を言ってる様には見えないと言う事がよく判る。
「はぁ……っ」
志津香も、つられる様に、ため息を吐くと同時に言いようのない羞恥を感じていた。
ユーリとその彼女のことを知って……凄く怒ってしまったのだ。自分でも判る。これは明らかに嫉妬をしてしまったと言う事。もう、言い訳など出来ないだろう。……この場にいるのが2人だけで良かったと思える。
だが、志津香にとっては、それでも複雑なのは事実だった。
つまり ユーリが……、他の女と経験をしていると言う事実を知った事がだ。彼は童顔童顔と言われているから、絶対に《まだ》だと思っていたのに。
「(……絶対に思っていたのに)」
表情があからさまに出ているのだが、ユーリには判らない様子だ、と言うより 過去の事実を暴露してしまった事による自己嫌悪もあってから、気づけなかったようだ。
「それで?」
「なっ!! な、なによっ!?」
「なによ! じゃないだろ? もう、何もないのか? なら、明日も早いんだ。今は、もう深夜だし。……少しでも長く寝ておけ。お前達が一番疲労しているだから」
ユーリは志津香がそんな風に考えているとは知らないのは勿論。。
だけど、それでも 彼女の身を案じているだけだった。
それを訊いて、志津香は表情を緩ませる。……恐らく、この男はきっと何言っても変わらないんだから。
いつも変わらず……そして守ってくれる。だから、複雑だけれど、とりあえず許す事にしたようだった。
「……まあ、それでも 私は 大分休ませてもらったわ。それにアンタ1人で入口任せるのだって不安だし?」
「はぁ、それはそれは、随分とオレに信用のある事で」
「ふふ……」
ユーリと志津香は一頻り笑うと、ユーリは再び視線を街の外へ。
志津香は、ユーリを信用していない訳はない。そして、確かに疲れているのも事実だ。だけど、こうでもしなければ、2人でゆっくりと話す機会なんて殆ど無いのだから。
志津香は、ゆっくりとユーリに近づいて その隣に座った。
「……ゆー」
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