第3章 リーザス陥落
第47話 モチベーションup
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「……説明が必要なのかしら? 私のお父様とお母様の事を アンタは 恩人だって言ってたくせに、それなのに、女にかまけるなんてね。あのランスと 全く変わらないじゃない。ああ、あの男の仲間ならではって事……ね。……んじゃあ 早速 1回謝ってくる? お父様達に」
志津香のニッコリとした笑みは、凶悪な殺気を孕んでいる。
邪悪を具現化したその手に宿る炎は、ただただ破壊を欲しているようだった。『アスマーゼと惣造に謝ってくる?』と言う事はつまり……?
考えるまでもない。怒りの表情の志津香を見れば想像するのは難しくない。
ユーリにとっても、2人に会えるのなら願ったり叶ったりだが、会える場所は1つしかなく、その方法も1つしかない。
「まっ、あんたが、お父様達と同じ場所に行けるとは思わないけどね。……でも、万が一って事もあるし。逝けるかもね」
志津香は、送る気満々の様子だった。それを見たユーリは、すかさず調子を取り戻す。
「ちょっとまった!! なんでそんなに殺気立ってるんだよ! 大切なのは明日だ、明日! それに、つーか 『逝ける』って何だ! 人を殺すな。 いきなり来て 幾ら何でも無茶苦茶だ!!」
「う、うっさいわね!! さっき色々聞いたのよ! 私達がこんなに大変なのに、アンタが あ、遊び呆けてたら 怒りも沸くってものよ!」
「……はぁ? 聞いた?? 遊び呆ける?? 誰に何を聞いたか知らんが、きっと誤解だ誤解!! そもそも なんでオレが遊び呆けてるんだよっ! 一体何を根拠にだ!」
「問答無用ぉぉっ!! 天誅っっ!!」
「うおぁっ!?!?」
志津香の掌から、迸るのは火の魔法 火爆破。
その魔法は、結構広範囲だから、幾ら魔法に慣れている、ハンティの魔法をも回避してのけたユーリであっても、避ける事も難しいし 何より 普通の火爆破よりも、威力が2倍程増していると思える。炎の規模や発生の速度も同じく2倍程強く感じる。
……それよりも、『深夜にこんなに暴れるな!』 と、ユーリは躱しながら、言いたかった。それに、『戦いに備えて温存をしておけよ!』とも言いたい。
躱しながら……、言いたかったのだが、志津香は 火爆破の後に、ファイヤーレーザー、時折炎の矢を放ってきて、様々な魔法を折り混ぜられてしまってそれなりに大変だったから 言うに言えなかったのだ。更に爆風と爆音も起こっているから 多分訊こえないだろう。
だから、暫く、仲間との模擬戦(強制参加)を行ったのだった。
そして、発散をし切ったのだろうか、志津香の熱も冷めてきた様で。話を聞いてくれる位には調子を戻していた。ユーリは、志津香の魔法を避けきる事が出来ず、所々火傷を負ったが、それは ギャグっぽい傷だから とりあえず大丈夫だろう。
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