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ドリトル先生と森の狼達
第十二幕その八

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「大変なことになるんだよ」
「ああ、荒らしとかね」
「詐欺とかにも使う人がいて」
「ネットいじめとかあるし」
「そうしたことも」
「そう、悪いことに使うとね」
 インターネットもというのです。
「とんでもなく悪いものになるんだよ」
「それをどうよく使うか」
「使い方次第だね、インターネットにしても」
「今回はいい方向にいい人達が使ってくれたけれど」
「悪い人達が悪いことに使ったら」
「物凄く悪いものになるね」
「僕もそのことを気にしているから」
 だからというのです。
「荒らし、炎上についてはね」
「ああ、炎上ね」
「馬鹿なことしたり不用意な書き込みしてね」
「それで一斉に叩かれるんだよね」
「そうしたことにも気をつかないと駄目だね」
「インターネットも危険だからね」
 非常に便利なことは確かです、けれどそれでも危険であることは紛れもない事実なのです。残念なことに。
「そこもわかってね」
「やっていかないといけない」
「今回みたいな使い方はいいけれど」
「悪いことに使うと駄目」
「そして悪い人にも注意ね」
「そうだよ、まあそういうことで」
 先生はロシアのケーキ、クッキーを思わせるそれもかじって言いました。
「今はね」
「うん、このままだね」
「ロシアの紅茶を飲んで」
「そうして楽しもう」
「これも乾杯かな」
「うん、乾杯になるね」
 その紅茶でのというのです。
「美味しい乾杯だね」
「お酒の乾杯じゃないけれど」
「紅茶の乾杯だね」
「それをしてだね」
「狼さん達のことでお祝いだね」
「そうしよう、皆で」
 笑顔でこう言ってです、先生は乾杯の紅茶を楽しみました。その数日後です、先生のことが世界中で話題になっている中で。
 サラがまた来日して先生のお家に来ました、そのうえで先生に言うのでした。
「やっぱり別に何ともないね」
「取材は断ってるよ」
 先生は微笑んで妹さんに答えました。
「極力名前も出していないし」
「ある学者さんの調査で、なのね」
「そうだよ、そう発表してもらっているんだ」
「兄さんの名前本当に出ないわね
「別に有名になりたいとかね」
 先生にはです、先生は今はお抹茶を飲みつつサラに答えます。勿論サラも今飲んでいるお茶はお抹茶です。
「僕に興味はないからね」
「昔からそうよね、兄さんは」
「有名になりたいとかね」
「お金持ちになりたい、偉い人になりたい」
「そうした気持ちはないよ」
「無欲なのよね、動物の皆と一緒にいられるのなら」
 サラも先生のことを知っているので笑顔で頷くのでした。
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