第1章:修正の始まり
閑話1「プロローグ〜Another〜」
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ための発明だったものです。」
―――あれか....。
賢すぎた俺たちでも、宇宙の果てなどは決して分からなかった。だから、自由に宙を飛びたいと夢見た事があった。おそらく、そのための発明だったのだろう。
「ですが、その発明は宇宙開拓の物としては見られず、兵器として見られるようになってしまいました。さらには、女性しか乗れないと言う不具合から、世界は女尊男卑になってしまいます。」
―――束は、そんなの望んじゃいないだろうに...。
「はい。ですから、近々目覚める貴方はその世界を知り、元の男女平等の世界に戻し、かつての夢を叶える。...そんな道筋でした。」
―――...それが、転生者によって狂わされた...と。
大体は理解できた。確かに、俺がいないと影響が大きいな。
「その通りです。転生者を転生させた存在がいたのですが、その存在が厄介な能力を転生者に与えていたんです。」
―――能力?それに、その存在は...?
「能力については、簡単に言えば洗脳です。それと、その存在についてですけど、その存在はきっちりと相応の裁きが下されました。もう干渉する事はないでしょう。」
―――洗脳...だって?まさか、束達はそれで...。
「はい。転生者にとっての“原作”に沿うために、彼女達は洗脳されてしまいました。」
その言葉を聞いた瞬間、何も身動きも取れないのに、怒りでいてもたってもいられなくなった。
「落ち着いてください。そのために一時的に貴方を呼び寄せたんです。」
―――呼び寄せた?
「はい。貴方は、ここに来る前の記憶を覚えていますか?」
そう言われて思い出してみる。...そうだ。確か、俺は束を庇って車に....。
「...その様子だと思い出したようですね。車に轢かれた貴方を、篠ノ之束は回収して、自作の治療カプセルに入れて自力で回復させようとしていました。」
―――...束、そんなもの作ってたのか...。
まだ小学一年生なのに凄まじいな。...俺が言える事じゃないが。
「本来なら、篠ノ之束は貴方の治療を続け、今頃には既に完治して目覚めているはずなんです。」
―――それは、洗脳された事によって変わってしまったのか?
「その通りです。洗脳された結果、“原作”には登場しない貴方の事を忘れてしまい、貴方は放置されてしまっています。」
―――治療しているのを放置されたら、死ぬんじゃ...。
「大丈夫です。元々10年程放置しても保つ装置でしたし、篠ノ之束の音を調べるために捜索していた研究者達が貴方を別の場所に連れ出し、治療を再開しています。」
....それはそ
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