第1章:平穏にさよなら
第3話「志導緋雪」
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「えぇ、本当よ。だって、あなたの母親は優しいんでしょう?」
「...うん。」
「だったら大丈夫よ。ほら、お家に帰りましょう?」
優しく手を引いてなのはちゃんを帰らせようとするお母さん。
「あなた、子供達を先に連れて帰ってちょうだい。私はこの子を家に送っていくから。」
「ああ、分かった。」
お母さんはお父さんにそう言って、なのはちゃんを送っていく。私達はお母さんなら大丈夫だと思い、お父さんと一緒に先に家に帰った。
「(...もしかして原作に関わっていくパターン?これって。)」
フランの強さを願っておいてなんだけど、私ってあまり命懸けの戦いとかしたくないんだけどなぁ...。
「(...いや、まだ大丈夫。ただ単に家族がなのはちゃんを心配して少し関わっただけだから、悪くても友達止まりなはず...。)」
原作に巻き込まれて行きそうで心配になる私。
「(...まぁ、そこまで心配しなくてもいっか。無闇に悩んでたら逆に悪い方向に向かってしまうだろうし。)」
そう楽観的に捉える事にして、嫌な事を考えないようにする。
「緋雪ー?どうしたの?早く帰るよ。」
「あ、うん。待ってー。」
少し立ち止まってしまってたのか、お兄ちゃんに声を掛けられる。私は急いでそれを追いかける。
「(...私には今の家族がいる。それだけで十分なんだもの...。)」
原作とかがあっても私には関係ない。私はそれ以上望まない。そう、私は考える事にした。
...結局、どこか私は今の人生をアニメの世界だからって、どこか現実として認識していなかったかもしれない。どんな事もなんとかなると思ってたのかもしれない。
―――だから、両親がいなくなってあそこまで悲しくなったのだろう。
〜約11ヶ月後〜
―――トゥルルルル!
「あれ?電話?」
春休み、私がお兄ちゃんと同じ学校に行ける事になったお祝いとして、両親が買い物に行っている時、家に電話が掛かってきた。
「もしもし....。」
お兄ちゃんが電話に出て応対する。
「........え.....?」
何を聞いたのか、お兄ちゃんが受話器を持ったまま固まる。
「ぇ...あ....ほん....とう...なんですか....?」
茫然自失のような状態で聞き返すお兄ちゃん。
「はい....はい......そう...ですか...。....わかりました....。」
そう言ってお兄ちゃんは電話を
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