第1章:平穏にさよなら
第3話「志導緋雪」
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「―――おめでとうございます!元気な女の子ですよ!」
気が付くと、私は赤ちゃんになっていた。
「(...うわぁ、生まれ変わるって、こんな感じなんだ...。)」
赤ちゃんになる事なんて普通はありえないから新鮮だね。
「(あ....また、眠く......。)」
生まれたばかりの体では思考する事もきついのか、また私の意識は沈んでいった。
〜2年後〜
「(....暇だなぁ....。)」
えっ?時間が飛んでるって?...気が付いた時には、既に2年近く経ってたんだよね...。どうやら、本能だけで今まで成長してきたらしい。
「(...子供らしく振る舞うって、難しい...。)」
本能だけで育ってきたとはいえ、今までどんな振る舞いをしてたかはうっすら覚えてるし、前世の家庭科とかで習ったりもしたからどう振る舞うのかは分かる。...だけど、恥ずかしいんだよね...。
「ひゆきー?おきてるー?」
「おきてるー。」
私がいるところに、私より少し成長してる男の子がやってくる。私のお兄ちゃんである志導優輝だ。あの神様は希望通り、優しい家族とお兄ちゃんをくれた。
「ごはんだよー。」
「はーい。」
今は子供っぽく振る舞わないといけないから窮屈だけど、もう何年かすれば少しはましになるかな?
〜さらに3年後〜
え?また時間が飛んだって?...窮屈な時間をダラダラ過ごしただけの日々のどこが面白いの?
「うー....やっ!」
地面に置いている石を握りつぶすイメージで手を握る。だけど、何も起こらない。
「う〜ん...やっぱり、魔力とかが分からないとダメかなぁ...。」
私は今、特典で貰ったフランの強さの一部、“ありとあらゆるものを破壊する程度の能力”が使えるかどうか試していた。だけど、上手く行かない...。
「...あー、デバイスがあればなぁ...。」
欲を言えばインテリジェントデバイス。それがあれば魔力が分かるのに...。
「まさか、“リリカルなのは”の世界なんてねぇ...。」
ふと目に入る私立聖祥大附属小学校のパンフレット。お兄ちゃんが通っている学校だ。私はこれを見て、この世界が“リリカルなのは”の世界だと分かった。
「....まぁ、別に私は今の家族さえいれば...。」
原作の事件は他の転生者に任せておけばいいし。...まぁ、能力は使ってみたいけど。
「緋雪ー。そろそろ出かけるよー。」
「あ、はーい。」
お兄ちゃんから声が
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