マブラヴ
1088話
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後始末? という風に聞くような事はしない。夕呼の身体がどうなっているのかは、キスしている時にその豊満な身体を抱きしめていた俺が一番よく……下手をしたら夕呼本人よりも分かっていたのだから。
着替えをしてくる必要があるんだろう。
「イリーナ、イリーナ? ……イリーナ!」
「え? あ、はい! 何でしょうか香月博士」
「あたしはちょっと出てくるから、アクセルにお茶でもだしておいて頂戴。それと、お茶菓子か何か……いい? くれぐれもアクセルに食べさせるのはお茶菓子であって、あんたを食べさせちゃ駄目よ」
「な!? い、い、い、いきなり何を!?」
「あははは。……さて、本格的に着替えてこないと。ちょっと濡れて気持ち悪いし」
ニヤリとした笑みを浮かべつつ、夕呼が去って行くが……腰が抜けたのがまだ完全に回復はしていないんだろう。よろよろと歩き、時々何か冷たいものにでも触ったかのようにビクンッとしながら廊下を進む。
……にしてもここ、夕呼の部屋だろう? 俺を放って置いていいのか?
ああ、だからイリーナか。
チラリと視線を向けると、ビクンとしながらも夕呼の部屋の中にある道具でお茶の用意をする。
別にイリーナをどうこうするつもりはないんだけどな。
ともあれ、俺はゆっくりとするべく、用意されたお茶へと手を伸ばす。
ん? てっきり合成緑茶かと思ったら……
「このお茶、本物だな」
「え? あ、はい。ネギま世界から取り寄せたものらしいです」
「コーヒー派の夕呼にしては珍しいな」
「来客用に、とのことです。わざわざ来客に自分の趣味で集めたコーヒーは出したくないと」
「……夕呼らしいと言えばらしいか」
幸い俺はコーヒーは好まない紅茶派だ。コーヒーよりは緑茶の方がまだいい。
そしてイリーナが用意した羊羹も、合成ではなく本物の羊羹。
うん、それなりに嗜好品の流通量も増えてきてるな。
未だぎこちないイリーナと会話を交わしつつ、嬉しく思うのだった。
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