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転生とらぶる
マブラヴ
1088話
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してるだろうし」
「うわぁ……アクセル君、随分とお父さんしてるわね。それともお兄さん?」
「出来ればお兄さんの方で頼む」

 からかいの言葉を飛ばしてきた美砂に、溜息を吐きながらそう告げる。
 一応今の俺は二十代半ば。霞のような子供がいる年齢じゃないのだから。
 いっそ15歳バージョンにでもなるか? それなら間違いなく兄妹に見えるだろ。
 それとも10歳バージョンか? こっちなら、姉弟という風にも見えるし。

「そうそう、それとミロンガ改の方も更なる改造が進んでいるから、楽しみにしててね」
「いや、楽しみか楽しみじゃないかって言えば楽しみなんだけど……何だってそこまでミロンガ改に熱中してるんだ? ぶっちゃけ、ミロンガ改は俺くらいしかまともに乗れないだろうに」
「正確には機体が危険過ぎて物理攻撃が効果のないアクセルしか乗れないんだけどね」

 笑みを浮かべながらそう告げるレモンに、その話を聞いていた他の者達もまた同様の笑みを浮かべる。
 まぁ、言っている事は正しい。俺としても乗っておいてなんだが、あんな欠陥機に人を乗せるってのはちょっと嫌だし。

「そんな機体なんだから、そこまでミロンガ改に熱心になる理由もないと思うけどな」
「そんな機体だからこそ、よ。純粋にアクセルしか乗らないんだから、どんな機体であろうとも問題ない。……つまり、技術班の皆が思い切り趣味に走れるの」
「……おい?」

 技術班が趣味に走る。それだけでどんな機体に仕上がるのかは色々な意味で不安だ。
 いや、機体のスペック的にはまず問題ないだろう。だが、それ以外……それこそパイロットの安全を考えないようなレベルで機体を改造されたりしたら、さすがに色々と困る。
 そんな俺の様子から何を考えているのか理解したのだろう。レモンと共に笑みを浮かべていたマリューが、落ち着かせるように口を開く。

「大丈夫よ。多分アクセルが思う程に変な機体にはなっていないわ。色々と尖った性能になっていると思うけど」
「……それで安心しろってのが色々と怖いんだけどな」
「あら?」

 首を傾げるマリューに、何故か食卓は笑いに包まれた。
 そのまま1分程が経ち、改めてレモンが口を開く。

「まぁ、多少真面目な話をすると、今まではニーズヘッグで新技術を試して他の機体にフィードバックするって方法を取ってたでしょ?」
「ああ」
「だから、ニーズヘッグにはお遊び的な性能……こう言うとちょっと印象悪いわね。技術班のメンバーが自分の趣味で研究していたものをミロンガ改に使おうとしている訳」
「いや、その説明だと全く安心出来ないんだが」

 つまり、ニーズヘッグには搭載出来ない――あるいは搭載すれば怒られそうな――システムとか機構とかをミロンガ改に乗せるという事だろう?

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