暁 〜小説投稿サイト〜
普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ソードアート・オンライン】編
103 はじめてのボス戦 その2
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
SIDE 《Kirito》

――「転落地点でソードスキルをぶちかませぇぇっ!」

ボスの巨体を──《イルファング・ザ・コボルド・ロード》をかち上げていたティーチは、ティーチ自身も跳躍していつの間にか上空へとボスを追っていた。……先程のティーチからの怒号が、レイドの皆を呆気に取られていた皆を現実へと引き戻す。

――ズズゥゥン

ティーチに、地面に叩きつけられた様な風体に《イルファング・ザ・コボルド・ロード》は、砂煙の様なエフェクトを撒き散らす。HPバーを見れば、最後の1本の10分の1程度となっていた。

「せぇいっ!」

「ふんっ!」

「でぇぇいっ!」


「やぁぁっ!」

俺の、エギルの、キバオウの、ディアベルの──皆のソードスキルが残り僅かとなっているボスの──最後のHPバーを残り数ドットまで追いやる。……そう。追いやるだけで、ゼロにした訳では無かった。

(まず)──)

2回目の転倒は1回目よりも起き上がりが早かった様で、ボスが明らかに1回目よりも早く起き上がろうとした時…。……間に合わないかと思ったが──空からの一閃が《イルファング・ザ・コボルド・ロード》の胸部を貫いていた。

……よくよく見れば、ティーチが槍で貫いていた。

(……やった)

なぜだかは判らないが、そう確信出来た。……その予感──若しくは希望的観測は正鵠(せいこく)を射ていた様で、ボスのHPバー見れば見事にゼロとなっていた。

そして、数秒の内に《イルファング・ザ・コボルド・ロード》は他のMobと同様にポリゴンとなって消滅していった。

――パァァァァン…!

儚さすらも覚えるその音と共にボスが爆散した数瞬後、[Congratulations!]と──でかでかと記されたその表示は、《イルファング・ザ・コボルド・ロード》を討伐した首級(しるし)代わりに、システムがティーチを讃えているようにも思えた。

『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおっ!!』

――「勝った! ……勝てたんだ…っ!」

――「漸く1層か、だがこれで…っ!」

怒号ともつかぬ歓喜の嵐が巻き起こる。……然もありなん。たかが1層、されど1層=B100ある道の1歩とは云え、漸く1歩≠踏み出す事が出来たのだ。その喜び方も一入(ひとしお)だった。

(LAはティーチか──)

上空(?)──もとい、虚空に表示された[Congratulations!]から、いざ今ボス戦の立役者──ティーチに視線を落とした時、異変≠ノ気付いた。

「………」

ティーチがその場に倒れ()していた。ティーチに(なにがし)かの──毒状態♀|かったと思い、慌てて左上を確認するも、《
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ