第3章 リーザス陥落
第46話 必勝作戦
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今回の1件。事の発端を、何故 リーザス大国が陥落したのか、その原因を皆が知った。
そして、動揺を隠す事は誰にも出来なかった。ヘルマンの背後に、人外が……魔人がヘルマン側にいるというのだから。
「魔人が……」
ランは驚愕の表情をし、そして 同時に顔を暗めていた。
ただでさえ、ヘルマン軍とこちら側では、兵士の数が違う上に、人間では抗う術がないと言われている圧倒的な力を持っている魔人がいるのだから。
「あの洗脳をしている人数、……そして 異常なまでの魔物の多さ。その異質な軍勢だったが、魔人が背後にいるのなら、納得がいくってもんだ。……まいったね、こりゃ」
流石のミリもそこまでは予想していなかった様でそう言っていた。如何に男勝りな所がある彼女でも今回ばかりは嫌な汗が流れているようだ。
「……敵を早い段階で知れたと良い方向に行こう。闇雲に言っても、鉢合わせになるのが一番危ない。アイツ等は強いからな」
ユーリは、意気消沈気味なカスタムの面々にそう伝えた。その言葉を聞いて真知子がやや驚きながらユーリに聞いた。
「ユーリさん……、もしかして、魔人と対峙した事が……?」
「まぁ、以前にちょっとな」
ユーリは、少し言葉を濁す様に答えた。
あのリスのウーによる、誘拐事件で 確かに魔人と対峙をしているのは間違いない。……厳密に言えば、少し違う所があるが、それは今は良いだろう。
「流石ユーリさんですかねーー!! ユーリさんがいれば魔人なんかちょちょいのちょ〜〜い!! ですかねーー!!」
不安を一気に消すかのようにトマトが歓声を上げた。いつも明るい彼女と言えど、背後に迫る人外の存在を訊いて、青ざめていたから。御伽噺に出てくる伝説の魔物。それが 魔人なのだから。
少しでも、安心がしたかった事もあるが、何よりもウエイトを占めているのが、ユーリ達、ユーリと再会出来た事が一番だろう。
「はぁ……、アンタって結構規格外な所あるって思ったけど、今回ばかりは私も驚くわ」
「いやいや、引くなって志津香」
トマトとは正反対に、志津香は、ため息を吐いていた。
ユーリは慌ててそう言っていたけど、志津香の反応が、1番正しいだろうと思える。
人間が魔人とやり合うなんて、歴史上でもあまり見られる事ではなく……。基本的には、少数の魔人が人間達を蹂躙するのが一般だ。人間側からすれば、とんでもない事だが……そこまで圧倒的な差があるから。
「バカを言うな! ユーリのやつは格好つけて行って、あっさりと返り討ちになっただけではないか! がははは、どーせ死んだふりをして助かったのだろ? 情けない奴だなぁ!」
ランスはランスでいつも通りの物言いだった。これ見よがしに、笑っているが今回
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