暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第46話 必勝作戦
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頭と洗脳してる奴を倒してこい」

 ランスはそう言うと、くるりと背を向けた。その後ろ姿を見てユーリは、何かをランスに投げる。

「……む?」
「そのままの姿で行った所で、敵側が信じないかも知れないだろ? 着ていけ、アイツ等が着ていた軍服だ。ゴツイのは合わないと思うが、それは弓兵の比較的軽量装備。問題ないだろ」
「げーーぇ、男をひん剥いたと言うのか? 貴様は、やっぱり、ホモなのだな? がはは!」
「……そうかそうか、嫌なら返せ、そのままで行ってこい」
「馬鹿言うな、使えるモノは何でも使うのがオレ様だ!」

 ランスは乱暴にそれを受け取ると、シィルにも渡した。ユーリが持っていたの2着。女物の軍服があった訳ではないから、シィルには男装をしてもらうか、自分で服を加工してもらうしかないだろう。

「シィルちゃんもランスとマリアを頼む。……絶対に無事帰ってこいよ」
「はい。ユーリさんもどうかご武運を……」
「おいコラ! 貴様、オレ様の奴隷にまで色目を使うな!!」

 ランスは相変わらず、ユーリとシィルが話をしていたら、反応するようだ。それは、他の女達と比べて格段に鋭い。が、今回ばかりは真面目な話だ。どちらも危険が付き纏う。ヘルマンより、何よりも魔人が何処から現れても不思議じゃないからだ。現にあの洞窟に何の前触れもなく現れた。

 だから、ラジールにも、そしてここカスタムにも。 それは可能性は0じゃない。

「ランス、死ぬんじゃないぞ」
「……馬鹿者が、オレ様が死ぬわけないだろうが、馬鹿なこと言う暇があったら、キリキリ働け、オレ様の女達の為にな」

 ユーリのその言葉に軽く憎まれ口を付きつつも、ランスは返事を返していた。シィルは2人を見て 軽く微笑む。確かに大変であり、危険でもある。
 相手の勢力だってそうだし、何より魔人の存在も大きい。だけど……。

「大丈夫です。ランス様とユーリさんがいますから、マリアさんも、カスタムの皆さんも。大丈夫っ!」

 シィルは、握りこぶしを作って、そう言い切っていた。

「がははは! 何を当然のことを、よしっ! シィル、今日は盛大にヤってやろう! 8時間耐久S○Xだ!」
「は、はぅぅ……」
「おいおい、無茶するな。明日には決行するんだろ? 総攻撃の猶予を考えたら、まごまごしてられる時間もないんだからな」
「がはは、オレ様の無尽蔵の体力を侮るな! らくしょーだ! がはは!」
「ひんひん……」

 ランスは、シィルをひょいと抱えると、意気揚々と町の宿へと去っていった。

「……うう、アイツと接触するなんて」
「ん? マリアは 直接 会った事もあるのか? そのヘンダーソンって奴と」
「……はぁ」

 マリアからは、ため息だけが返って来た。それを見た志津香が代わり
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