第3章 リーザス陥落
第46話 必勝作戦
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で、とりあえずユーリは、まだ頬が痛そうなマリアに状況を聞くことにした。どうやら、ランスも同じようだ。何やら、ランスも面白くなさそうな顔をしている。話を聞いていた訳ではないのだが……。何となく話題が判ったのだろうか、自分の話題じゃないという事に。
「おい、マリア。馬鹿共は、ほっといて教えろ。今カスタムの勢力はどのくらいなのだ?」
「いつつ〜……、ふぇっ? あ、ああ、ミリとランが戦士を中心とした構成の100名を其々指揮してて、志津香の魔法部隊が30って所ね。それで私の直轄部隊として、チューリップ砲火部隊が20。だからカスタムの防衛軍は総勢250名ね」
マリアは、涙目で頬を抑えているが……、それ以上にこの差の方が痛いだろう。
「250名……それで、敵が6,000か。まったくもって話にならんな」
「だな……敵は兵力は約24倍。それでよくぞこれまで持ちこたえた。それだけで十分驚異的だ」
ランスもユーリも同じ感想だった。
普通なら、何度も言うように数の暴力で圧倒されるのだが。町の防衛軍にしておくには惜しすぎるスペックだ。以前にマリスにも、ハンティにも言われていた言葉だが……、少しだけ彼女達の気持ちがわかった気がするユーリだった。
「でもね……、過去4回の戦いで守備隊は、殆ど壊滅状態なの。もう250の内、100名も動けるかどうか……こんな状態で次に攻撃をされたら……」
そこから先に出てくる言葉、それは『絶体絶命』だろう。だが、マリアは決して口にはしなかったけれど、それは伝わってきた。
「ふん。まだまだ、奴らになんか、この町を渡さない。侵略するには高い血の代償がいることを教えてやるさ」
「こらぁ! ミリっ!! さっきの撤回しなさいっ!!」
「へへ〜〜ん」
ふざけているのか、勇ましいのか、頼りになるのか……。全く判らないが、絶望するよりはよっぽど良いと思える。戦争中だと言うのに、いい意味で 楽しそうだから。
「はぁ……能天気な馬鹿共だ、しかしえらい所に来てしまったようだ、正面衝突しても、無駄だな」
「ランスにしては、至極まともな意見だな? てっきり、猪突猛進に突っ込むかと思っていたが」
「馬鹿言うな。6000もの女なら兎も角、男などを相手にしてられるか!」
数じゃなく、男か女かで判断している。
堂々とそう言ってのける所だけを見ると……、ある意味ではやはり この男は本当に大物だと思えてしまうのは無理ないことだろう。
「でも、他に戦う方法は……、過去4回も撃退できたのも 真知子さん達 情報の専門家による綿密な防衛計画、それに皆のコンディションが最高だったから出来た最善策だったの。もう、他にどうしたら良いのか私にも教えて欲しいわ」
マリアは下を向いた。気持ちは判らなくもない
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