暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第46話 必勝作戦
[14/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
?」
「ひ、ヒトミちゃんから聞きまして……それに他にも色々と……」
「………」

 咽せ返していたユーリだったが、その次には、苦虫を噛み潰したような顔になった。

 どうやら、あのマセガキ(ヒトミ)は、ある事無い事を面白おかしく かなみに言った様なのだ。そして、そんな出来事をいちいち説明などしていられないのもあったから、どう返していいものか、と項垂れてしまっていた。


 その後もかなみから色々と聞いた。


『アニスとは恋人なのか?』 どーとかこーとか、『沢山の女の人がいて……』 どーとかこーとか、『いろんな関係を……』 どーとかこーとか。


「……で、本当なんですか? ユーリさん……」
「ノーコメント」
「あぅぅ……それでは、どうして……」
「なんで、かなみが そんな悲しそうな顔すんだ!! オレにだって色々とある! へーん! 皆思ってないかもしれないが、オレも寄る年波だっ! 詐称なんかしてない掛け値なしの19歳! そうになったら人生色々なんだよっ!!」
「は、はうっ! そ、そーですよねー。す、すみませんっ! (こ、これは あまり、聞いちゃ不味かった事かな……)」

 かなみは、慌てて同意をした。
 なんでこのタイミングで聞いちゃったのか、とかなみは一瞬後悔したけれど……、ユーリと二人きりになるタイミングなんてそうあるものじゃないから。その後、若干不機嫌気味になってしまったユーリを必死に宥めていたのだった。

 



 そして、更に数時間後。





 辺りはもう暗く静まり返っている。
 もうカスタムに近づく者はいないだろうと思える。そもそも敵の人数を考えたら小細工をする必要など無いんだ。

 それに、あの大隊長(ヘンダーソン)が、今更頭を使うとは思いにくい。

「かなみ。無理はするなよ」
「だ、大丈夫ですよ?」

 途中でうつらうつらと、頭を揺らせている彼女を見てユーリはそう答えた。
 諜報を主とする彼女は本来は正面からの戦闘を得意とするとは思えない。だから、自分の想像以上に消耗をしているのは目に見えているんだ。

 そして、何とか ユーリの機嫌もなんとか直っていた様だ。 

「明日はもっと長いんだ。……もう眠っておけ。本当に大丈夫そうだ。だからオレも時期に戻るよ。もう大丈夫だと思えるから」

 隣にいるかなみの頭を軽く撫でるユーリ。
 これ以上一緒にいて……寝落ちでもしてしまったら、迷惑をかけてしまうだろう、とかなみは思った。勿論、こんな時だけど、ずっと一緒にいたい気持ちはあるんだけど、確かに今はユーリが言うように、かなみは決行前から限界だった。

 ……それに、ユーリは一体なんでそんなに平気なんだろう? とも思えていた様だ。

「……
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ