第104話 少年達は核心へ近づくようです
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ドンッ!!
「―――――――――――…………っ。」
ズシャァッ!
その拳をナギが受け止め、それを見たネギも、反射的に制動をかけ止まった。
「とう、さん……?」
「せんせー!!」「ネギ君!!」
ネギが止まった瞬間、危険を顧みずのどかと朝倉が両脇から腕を抱え動きを止めさせる。
先程までの膂力を鑑みれば無意味だが、僅かにとは言え意識を取り戻したネギはそれで
進行出来ず、理性と狂気に苦しむ。
「しっかりしなさいネギ君、これは罠だよ!」
「ネギせんせー負けないでください!せんせーはこんなコトの為にここに来たんですか!?
こんなの違う……こんなの皆や、私が大好きなせんせーじゃないです!」
「Urg、g……あ、ぐ―――――の、ど、か……さ…………「しっ……!」ん?」
二人の必死の叫びにネギは言葉を発せるほど意識を取り戻した。
・・・と同時に、自分の目の前でジャンプしながら今度は千雨が拳を振りかぶり、その手が
激しく光り輝いている事に気付き、冷や汗と共に完全に意識を取り戻すが・・・時遅し。
「かりせんかヴォケエエエエエエエエエエエエ!!」
ズバァァーーーーーン!!
「ギュブルァッ!?」
ゴッ!
光属性と思われる一撃を受けネギが地に埋もれ伏したと同時に、映像のナギも一撃。
目の前の魔族を全て消し去り、ネギに向き直る。
「馬鹿モンが!そりゃあたしらはあんたが味わって来た辛さなんて分かんねぇよ。
けどよ、あんたが目指したのはそんな姿になって仇を殺す事なのかよ!?違うだろ!!
あんたが今見てる先ってのは復讐だとかそんなつまんねぇ事じゃねえだろ!!」
『――そうか、ネギ。アーニャちゃんを守っているつもりか?』
そう言うとナギは小さい、けれど恐怖を忍て杖を構えるネギに歩み寄り、頭を撫でる。
千雨に叱責され呆然と立ち尽くす今のネギは、子供の時はその映像をしかと見る。
『大きくなったな……。そうだ、お前にこれをやろう。俺の"形見"だ。』
『お、とう、さん……?』
6年前は見られなかったフードの中――ナギが、自分の父があの時涙を流しているのを見た瞬間、
纏っていた闇が急速に掻き消えて行き、元の姿を取り戻す。
『悪ぃな、お前にはなにもしてやれなくて。こんな事言えた義理じゃねえが……元気に育て。
何だかんだあいつらも世話してくれる。だから……幸せにな!』
「しあ、わせ……に………?ぐ、ぅあ……!」
「せんせー!?」
「お、オイ大丈夫か!?やりすぎたか!?」
ナギが空へ消えるとネギが身体中が痛みを思い出し膝をつき、のどかと千雨が駆け寄る。
そして、
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