誰か助けて!
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初デートの当日。
リチャードさんは、あたしを映画やウィンドーショッピングに連れて行ってくれた。
彼が迎えに来た時、パパは警戒してリチャードさんを見たけど。
ロビンじゃないというだけでとりあえず安心したのか、送り出してくれた。
とは言いつつ、昨日も店の外でロビンと言い争っていたんだけどね。
「明日はとにかく出かけない方がいいって!」
「うるさいってば!何が何でも出かけるんだから!もう構わないでよ!」
「どうしても行くのかよ!?どうなっても知らねぇぞ!」
「いい加減にして、放っておいてよ!」
様子を見てたサラにも心配をされる始末。
でも結局夜に食事までしたけど、ずっとリチャードさんは紳士的だった。
やっぱりロビンが嘘をついてたのね。
どうしてあんなにしつこかったのか、わからずじまいだけど。
「リチャードさん、食事ごちそうさまでした。おいしかった!」
「こちらこそ、今日はとても楽しかったです。それじゃ家まで車で送りますよ。」
あたしとリチャードさんは車に乗った。
市街地から郊外にある雑貨屋の家までは、約10kmほどの道のりがある。
この道の周囲は森になっていて、夜になると街灯も少ないので、かなり暗い。
バスは一応通っているけど、既に今の時間は終わっていた。
「送ってもらってありがとうございます。暗いから助かりました。リチャードさんて本当に優しいですね。」
あたしは嬉しくて、つい言葉に出した。
「…少しだけお話をしていきませんか?」
リチャードさんはそう言うとあたしの返答も待たず、急に道を逸れて停車した。
「えっ?」
エンジンも止まり、ライトも消え、周囲は真っ暗。
突然の事で、あたしは戸惑ったまま。
「リチャードさん…?」
「ここでも十分暗いし、いいか。」
リチャードさんは独り言のようにいうと、急に助手席にいた私に覆いかぶさってきた。
「なっ!?」
「静かにしてくださいね?」
シートを倒され、口を塞がれ両腕も掴まれて、身動きが取れない。
「こんなに簡単に引っかかるなんて軽い子だね。大人しくすればひどい事はしないからさ。黙って俺に抱かれなよ。」
リチャードさんは冷たい声でそう言うと強引に顔を近づけてきた。
怖い…!!
「んーーっ!!」
口を塞いでいた手になんとか噛み付き、あたしは精一杯抵抗した。
「いやっ!!やめてくださいっ!!」
「強情だな!大人しくしろ!」
リチャードさんは更に力を入れてあたしの服を破こうとしてきた。
「いやあっ!!」
誰か……助けて!!
その時だった。
リチャードさんの顔が、急に外から光に当てられた。
「おい、手を放せ!!」
助手席のドアを開ける音が聞こえ、リチャードさんの体が
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