第四話:休息となり得るか
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だが、何かしら謀略的なモノが関わっている予感が過った。
楓子の味方をし続けるお袋、ラブコメディー馬鹿なお袋、無駄な行動力ばかりあるお袋……もう彼女が関わって楓子の作戦の後押しをしたとしか、どうしても考えられないのだ。
確かに下着以外となると、着れる服は二階にある『黒崎水城コスプレセット』しかない。
もうそれを着る意外、半裸状態では無くなる方法が無いのも事実だ。
……背に腹は代えられない。
「クソ……」
二階へ仏頂面のまま上がり、それから数分掛けて(ほぼ葛藤の時間)黒崎水城の服を着て、まんまと乗せられコスプレをしてしまった。
髪の毛の色は似ているし、服はあるので後は髪型だけ整えれば、黒崎水城そのものである。……自分でも似合っていると思うのが、自画自賛している筈なのに何故だか妙に屈辱的だった。
もういい―――こんなことで家の中ジッとしているのも、何だかガキの抵抗みたいで癪にさわる。
「行ってやるよ……行けばいいんだろうが……!」
ワックスでちゃんと尖り気味に髪を整え、悪態を吐きながら俺は靴を履いて外へ出た。
ジロジロと遠慮なしに眺められ、背に顔に突き刺さる目線を煩わしく思いながら、俺はファミレスへと向かうのだった。
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