五話、色々あって忘れた。
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れ、僕の特典じゃん」って思ったし。なんか、ずっと求めてきたモノホンの神様の特典だったから、心中では結構興奮したけど。結構死闘してたから、抑制させていた。ただ僕自身も其れに反して、必死にそれを欲求した。
対して、その天閃の聖剣も生きているかのように、僕を欲していた……気がする。まあ、最終的に、その聖剣を使わずに、僕は逃げた。
何故かというと、なんか嫌だったから。恐らく、その天閃の聖剣を使えば、あのヴァーリ・ルシファーに圧倒できたのかもしれない。禁手《バランス・ブレイク》をした彼を圧倒できたかしれない。
でも、それは使いたくなかった。
だってさぁ……こいつも喋るんだぜ?? なんか、聖剣が降臨みたく登場したと思ったら、僕のことを―――
『ククッ、勇者よ、やはり私と共に戦う運命だということか………面白い……ッ』
とかさ―――
『ん? ……っきっ、きききき貴様はアスカロンではないか! 何故貴様が勇者と繋がっているのだ??…くっ…勇者よ、この私を差し置いて浮気とはなにごとだ?? 万死に値するゾ??』
いや、マジ、なんなのその想像力。いつから僕勇者になったのさ。
てか、おめぇも喋るんすか。てかお前も女の声とか……。
もしかして、聖剣と喋れる特典がおまけとして追加されてたとかじゃないよね。
兎にも角にも、カオスになりかけたその状況化で、新たな喋る、厨二っぽい聖剣を使うわけにもいかないし。
そんなこんなで、何故かだんまりであった聖剣アスカロンだけで、逃走劇を切り出した僕だったが、当然相手であるヴァーリも追いかけはした………けれど、彼も満身創痍。動けないのだ。
僕はその隙を逃さず、無理矢理、自身が用いる力だけで、異次元に穴をこじ開け、現実へ繋がる道を作った。その開けた穴を抜け、直ぐに閉じ始める穴を他所に、僕はヴァーリ・ルシファーを振り切ることに成功した。
そうして、逃走に成功した。あたり周辺は緑がわんさかと茂る森。
そこは、自分の知らない森の中だったのだ。僕が元いた森とは繋がってはいたけど、進行方向を完全に見失ったのだからどうしようもない。コンパスとか、地図とかないし。
……とまあ、長々といったのはいいのだけれど。要約すると、そのヴァーリ・ルシファーとの戦いで、僕はボロッボロというわけであって。
気付けば、1日経っしまい、今に至ってしまったというわけでさ。
結局、目的の教会にも行き着かずに、この有り様である。
うん、その時、武器として使っていた聖剣アスカロンもアレから何も喋っていない。……主に雑に使いすぎたせいだろう。まあ、いいや。そんなこと気にせず、早く目的地である教会へ行かなければ。うん、 ついでに、もう一つの聖剣である、天閃の聖剣は、黙らすまでが大変だったね。
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