マブラヴ
1087話
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高性能モーターを積んでるんだよ。だから本当に動けないようにするのなら、キャタピラだけじゃなくて車輪も全部破壊する必要がある』
「なるほど。で、それだと手間が掛かるから上下にひっくり返した訳か。まぁ、確かにああいう風にすれば身動き出来ないし、そもそも中に閉じ込められて逃げられるって事もないけど」
『そういう事だな』
良く出来ました、とばかりに告げるムウ。
その得意げな顔に微妙に腹が立ち、そのままスルーしてコーネリアへと通信を繋げる。
「コーネリア、一応応援に来たんだけど……心配は全くいらなかったみたいだな」
『そうだな。けど、その心遣いがありがたい。ここに援軍に来たという事は、そっちも無事に終わったのだろう?』
「ああ。こっちに降伏した軍艦は、それを率いていた中将と一緒にアメリカ海軍に引き渡してきた。で、こっちのお偉いさんは?」
『あそこだ』
ラピエサージュが指さした方には、縛り上げられた10人程の軍人を囲むようにしてメギロートが存在していた。
手足が縛られている以上、逃げる事は出来ないだろうから、そこまで厳しくする必要はないと思うんだが。
「G弾の類は?」
『幸いこちらにはその類の兵器はなかった。……全く、こんな馬鹿な真似をする為に私達が協力してきたのかと思えば、苛立ちよりも呆れの方が強いな』
その言葉通り、心底呆れたといった様子のコーネリア。
『まぁ、でも別にアメリカ軍全てが今回の件に参加した訳じゃないでしょ? 寧ろほんの一部だったんだから、その辺は良かったんじゃない?』
「レモン。そっちも無事だったらしいな」
『あら、ご挨拶ね。仮にもシャドウミラーのメンバーとしてはアクセルと同じくらい最古参なのよ? アクセルと一緒に幾つもの戦場を駆け抜けてきた私が、こんな場所でやられる筈がないじゃない』
パチリ、とウィンクをしたながら告げるレモン。
確かにこのマブラヴ世界の兵器レベルを考えれば、俺達をどうにか出来る程の戦力がないってのは確実なんだけどな。
それでも……
「実働班のコーネリアはともかく、レモンは技術班だろ。……俺達シャドウミラーの根幹を成すのが技術班なんだから、少しは気をつけてくれよ?」
そう呟く。
技術者として、医者として、戦闘メンバーとして、更にはシャドウミラーを纏めていくだけの統率力を持っているレモンだ。正直、俺よりもシャドウミラーの代表に相応しいと言えば、否とは言えない。
いや、レモンがシャドウミラー代表の地位を寄越せと言ってくれば、俺は喜んでその座を譲るだろう。
今でこそ代表でございとして動いている俺だが、その本質はやはり1人の軍人なんだし。
けど、レモンはそんな事は一切言わない。俺に対して思うところもあるんだろうが、何を言うでもないし
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