本編
第三十八話 首都戦6
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どもめ!!せめておれの手で、奴らを皆殺しにしてくれる!!」
そういってビッテンフェルトは旗艦に戻ろうとしたが、それを再びハイドリヒが手で制した。
「ビッテンフェルト少将、気持ちはわかるが独断専行を許すわけにはいかない。それに大統領が指揮をとれない状態にある以上最上位である私がここの指揮を取ることになる」
「・・・・・・」
「命令に変更はない。全艦集結し次第新無宮殿に向かい、周囲の安全を確保する」
ビッテンフェルトはこぶしを震わせながらも敬礼すると、無言で艦橋を出て行った。
「ニコラフスキー大佐」
「は・・はっ!!」
それを見ていたニコラフスキーは自分が呼ばれるのに気付かず、そのすぐ後に自分の事だと分かるといつもの倍の声で返答した。
「保安隊と救護班の用意を」
「了解しました!」ニコラフスキーはそう答えるとそばにあった通信機で保安隊と救護班に出動準備命令を出した。
続いてハイドリヒはオペレーターの方を向いて言った。
「それと本国に首都戦と大統領負傷の件を伝えておけ」
「ディベル粒子の影響で通信ができない状態です」
「ビッテンフェルト少将指揮下の駆逐艦を範囲外まで行かせて報告させろ」
「了解しました」
西暦2115年 11月 13日
ホルス・ラーム
「大統領が重傷を負い、意識不明の重体とはどういうことだ!!」
暫定副大統領(国務委員長兼任)のクロスムがアイフェーン元帥に向かって怒鳴った。元帥は微動だにせず報告を続けた。
「現在、大統領は座乗艦シヴァにて治療を施されております。しかし、なおも予断を許さない状況です。ロサンゼルスに待機している部隊は大統領閣下が出撃時に率いて行った艦娘の艦隊、オッソラに向かう道中で合流した深海棲艦5万隻、そしt・・・」
元帥が言い終わる前に地域開発委員長のシュピードが恐る恐る手を挙げて発言した。
「あ〜ちょっと質問いいですか?」
元帥が彼の方を向き、”どうぞ”といった。それを聞いたシュピードが立ち上がって質問した。
「その道中で合流したっていう”深海棲艦”とやらはいったいなんなんだい?それも5万隻という数字が気になるのだが・・・」
シュピードが言い終わると、元帥が”しまった”といった表情であわてて書類をあさり始めた。
彼は優秀なのにおっちょこちょいだから困る。酷い時はS級機密文書をカフェで読むなんてことがあったからそれに比べれば大したことはないだろうが・・・
「失礼いたしました。道中で合流した深海棲艦と名乗る勢力は、大統領から送られていた書類によりますと艦娘がいた世界のいわゆる”敵キャラ”に当てはまるもののようでして・・・」
再び元帥の報告を遮るようにシュピードが大声を出した。
「敵キャラって・・・アイフェーン元帥!元帥は大統領に危険が迫っていること
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