機動戦士ガンダムSEED編
番外編 第3話
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要因でもあった。
他の面々も数人を除き次々とそれに賛同していくが、悠凪はやはりそれに何も態度を変える事はなかった。
「恥じるものがないねぇ………。
ならばお前らは、今回死んだ奴らの家族や友人に「彼等は必死に戦ったが敵に何の損失も与える事なく死んでいきました」と言えるか?」
「!そ、それは…」
その言葉を聞いて何も言い返さなかったカガリや明けの砂漠を見て悠凪は、先程よりもさらに落胆した様子で続きを述べていく。
「ああ言える訳がない。待っている家族や友人にとってこいつらは掛け替えのない存在だっただろう。それが死んだ挙げ句こんな何の意味もない死を迎えたなんて聞いたらどう思うだろうな?」
「……だからって、町が焼かれたのにそのまま奴らを放っておくなんてできるわけないだろうが!」
「で、追撃した結果がこれだろう。そもそもオレ達が来なければ今頃お前ら死んだ奴らの仲間入りするところだったんだが」
「! ………」
カガリはそれに対して何も反論を思いつく事ができず悔しさの余り爪が食い込む程に拳を握り締めていた。カガリに賛同していた面々も皆何も言えずにいた。実際にこの男とストライクのパイロットが来ていなければ自分達も殺られていたという事を自覚せざるをえなかったからである。
「…死んでいった奴らは二度と家族や友人に会えなくなった。一時の感情に身を任せたばかりにな。その家族や友人の方だってそうだ。それと合わせて何より重要なのは町の連中は誰一人として死んでおらず、こんな事をしなければ死別なんて悲しい結果にはならなかった事だ」
「………」
…誰もそれに異を唱えられる者など居はしなかった。理解してしまったからだ。今回の戦いに必要性などなかった事が。そして何より今回の件で死んでいった仲間達を殺したのはザフトであるが、それは死んでいった仲間達自身にも、そして自分達にも当てはまるという事を。
「さて、それでも尚お前らは自分達の行動に恥じるところなどないと言えるのか?」
「ろくに話した事もなく、私達の事をろくに知らない筈なのに、そいつの話が怖い位に的確なものばかりで反論が思いつかなかったなんて腹が立つに決まってるだろ」
「そういうものかな…」
「お前、あいつと結構仲がいいようだけど何でだ?性格合わなそうに思えるんだが」
「そう、だね。やっぱり何度も助けられたからかな。戦ってる時もそうだけど他にも色々とお世話になったし、とても悪い人には思えないから」
カガリはそう言われじと目でキラを見る。あの時の一件でカガリを含め明けの砂漠の殆どから悠凪は苦手意識を持っているというのもあるが、カガリはそれとは別に悠凪という男に得体のしれない何か
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