暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story6:浮き上がる謎 潜入、セントラル病院!
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なんでここにいるの? 患者さんの身内か何かか、それとも…」

「質問を質問で返さないでください。さぁ、答えて」


 すいません、失礼ですよね。どうっすかな…変な回答は逆効果みたいだな……なら、


「まぁ、しがない探偵の…助手、みたいな感じかな」

「ッ…! ひょっとして、暮海―――」


 ……? なんで暮海さんの名を? まさか、何か知って…?


「…そう、ですか。いえ、なんでもありません。……EDEN症候群について、調べに来たんですね」

「あ、あぁ…」

「…何か、聞きたい事はありますか?」

「え…?」


 聞きたい事? それってつまり、質疑応答に応えてくれるってことか?


「誤解しないでください…痛くもない腹を探られたくない、潔白を証明しておきたいだけです。私は、カミシロに世話になっている人間ですから、少しくらいなら…あなたの疑問に答えられると思います」


 そんな事を考える俺の表情を読んだのか、彼女は不機嫌そうな表情でそう言ってきた。うん、まぁ正論だな。今の言葉に、なんの裏表もないだろう。
 なら、その言葉に甘えさせてもらって、情報をもらうのが得策か。


「じゃあ…EDEN症候群になったら、昏倒状態になるみたいだけど…それ以外の症状を聞いたことは、ないか?」

「昏倒状態以外の症状…? そんなの、聞いたことありません。見ての通り、皆一様に昏倒状態になります。……違った症状の人を、知っているんですか?」

「…いや、いないな」


 まさか「自分がそうです」なんて、口が裂けても言える訳がない。そう言う意味で、俺は首を横に振った。彼女は少し不思議そうに、俺を見つめてきた。


「EDEN症候群になった人で、治った人はいないのか?」

「そんな人がいた、とは…聞いたことはありません。私が知っている人で、最も長くて8年…眠り続けています」

「そう、ですか…」

「でも、きっと大丈夫です…いつか、きっと目を覚まします。待つしかないんです…今は…」


 なんか、訳ありっぽい感じだな。少し気になるな……
 じゃあ、最後に…一番気になっていることを。


「…そこの、患者は?」

「あの一番端の患者ですか? 最近、運ばれてきた患者ですね…数日後にはいなかった何か気になる点でも……え…?」


 しまった、気づかれた…?


「この人…あなたに似てませんか…? ひょっとして、ご兄弟とか…?」

「い、いや…他人の空似、とかじゃないかな?」

「そう、ですか…でも……それにしては似すぎている気が……」

「き、気のせいじゃねぇの?」


 そうは言うものの、彼女はかなり気にしているらしく、疑り深い目で俺
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