暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story6:浮き上がる謎 潜入、セントラル病院!
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くの、一番端にあるベットに横たわっている患者。それがなんと、俺の“肉体(からだ)”だったのだ。
 ここに俺の“肉体(からだ)”があるということは、つまり“俺”は『EDEN症候群』であることなのだろう。

 思いがけず自分の身の所在を確認できたが、これはこれで嬉しくもあるし、心配でもあるな。『EDEN症候群』について何か黒い話があるカミシロと関わる病院(ここ)に、俺の“肉体(からだ)”があることは……何か嫌な予感が過ってしまう。

 ……ただの考え過ぎで済めば、まだいいのだが。
 そう願いつつ、俺は扉を開け制御室へと入る。その中で一つ、画面が付いているPCを見つけ、そこにある『EDEN症候群』についてのファイルを開いた。


[File:001【EDEN症候群について】
 EDENネットワークを利用中に意識不明となり、衰弱していく奇病。
 元々は、慣れない電脳空間を利用することによる嘔吐やめまいなどの諸症状を総称して、EDEN症候群と呼んでいた。
 ある頃から重病化し、EDENネットワークを利用中に意識不明となり昏倒する症状に使われるようになった。長期的な昏倒状態により、衰弱や合併症を引き起こし死亡する例もある]


[File:002【EDEN症候群の対処と治療法】
 現在、治療法は発見されていない。
 未分類疾患として、政府に許可を求め対応と原因を究明していくものとする]


[File:003【カミシロ・エンタープライズとの協力方針】
 EDENはカミシロ・エンタープライズが運営する、大規模な電脳スペースである。
 行政機関との提携も根強く、EDENを営業エリアとしている企業も増えている。一刻も早い改善と、長時間のログインを注意勧告するよう、運営による利用者の指導を徹底して行っていくべきである。
 また、EDENを利用する際に用いられるインターフェイスは、カミシロ社による独自の技術を用いているため研究員との情報の共有も今後の課題となる]


 ……こんなところか。他にもいくつかファイルはあるが、一々中身を見て確認するのは面倒だ。デジヴァイスをPCと接続し、ファイルをデジヴァイスへ転送した。
 これでよしっと。それじゃあ、来た時と同じようにネットワークを経由して、帰るとするか―――

 その時、丁度制御室を出た瞬間、目の前に―――下の階で見た、あの女性が立っていた。


「ゲッ!?」

「どうして、あなたが…!? というか、『ゲッ!?』ってなんですか?」


 やべッ、思わず声を上げちまった…!


「ここは、関係者以外立ち入り禁止の筈です。入り口は一つ、警備員が厳しくチェックしている…。どうやって入ったの? 警備員に何かした? 一体、何者なの?」

「……そういう君こそ、
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