暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story6:浮き上がる謎 潜入、セントラル病院!
[5/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話



 …つまり秘密なんですね、逆に怪しいですよ。


「ともかく、キミには追って指示を出す。そこまで、院内で情報を集めてくれたまえ」

「ら、了解(ラジャー)…」

「頼むぞ、“助手候補”くん。キミを『専門家になりうる』と表現したのは揶揄(やゆ)ではないぞ。開業医になって、私の活躍を伝記に綴るか…はたまた、ほっぺの赤い少年のまま終わるか。―――実に楽しみだよ、ふふ…」


 暮海さんはそう言うと、早速受付の方へと足を進め始めた。どうやら“交渉”するようだ。……ほんとに大丈夫なのかな?

 ていうか“助手候補”ですか。探偵の助手…それなりにカッコいい気がするな。
 取りあえず探偵の助手らしい事をしよう。幸い人は多いんだ、聞き込み捜査といこうじゃないか。

 と思っていると、とある少女が目についた。
 黒く長い髪に、白黒の服装。看護師との話が終わってこちらを見つめる静かな瞳の奥に、何故か物寂しさを感じ―――ってあれ? こっち見てる?


「………」

「………」


 ……こ、このまま黙ってるのも、なんか変だよな。とりあえず声でもかけるか? でもなんて声をかければいいのやら……
 ―――よし、ここは!


「へ、ヘ〜イ、カノジョ〜! どこかで会った〜?」

「…………………………(プイッ」


 しかし彼女は俺の呼びかけに答えることなく、振り向いてそのままエレベーターに乗って上の階へと行ってしまった。

 ―――は、


(恥ずかしいぃぃぃぃぃぃぃ!!)


 やっべ、超はずいマジはずい! 今のはない今のはない、今のはマジでないッ! めっちゃくちゃ恥ずかしいーーー! あぁくそッ、なんであんなセリフ選んだし俺! なんでナンパ風なんだよ!?


『タクミ、大丈夫?』

「あ、あぁ。大丈夫だ、テリアモン。ありがとな」

『うん! えへへ…』


 という風に数分悶えていたが、テリアモンに心配されてしまった。失態失態。
 本来の目的を思い出し、頬を叩いてシャキッと気持ちを切り替えた。そしてその階と、別の階にいる人達に聞き込みを開始した。

 しかし、なんだろう。あの目……どこかで見たことがあるような、ないような……
























 さて、だいぶ聞き込みをしてきたが……ここの黒い噂なんて、あまりなかったな。
 特別病棟に関して、知ってる人も数少ない。やはりカミシロの情報統制が行き届いているからだろう。

 そして現在俺は、一般病棟の更に上―――特別病棟まで来ていた。
 しかし警備員が外で見張っているおかげで、中に入る事は出来なかった。どうしたものかと考えていると、丁
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ