暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story6:浮き上がる謎 潜入、セントラル病院!
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「キミの能力は、電脳絡みの事件の調査にこれ以上のない適正を示している。…期待しているよ」

「…ご期待に副えるよう、精進します」

「よし、契約成立だな。キミは、たった今から私の助手兼『電脳探偵(サイバー・スルゥース)』だ」

「電脳(サイバー)…探偵(スルゥース)…!」


 暮海さんってなんか、厨二っぽいネーミングが好みのようだが…今回のは素直に、結構カッコイイと思うな。


「…うむ、ソファに掛けて待っていたまえ、珈琲を淹れてこよう。我々の前途を祝して、乾杯といこうじゃないか」

「は、はい…!」


 暮海さんはそう言うと、部屋の奥へと続くドアを開き行ってしまった。
 いや〜嬉しいなぁ。なんかカッコいい名前付けてもらえたし、探偵の助手か〜…はは、なんかいいや…!

 ―――…あれ、何か忘れているような…? なんだろう、この嫌な予感は。


「さぁ、できたぞ」


 何か引っかかりを感じていた俺を他所に、暮海さんは自分が淹れたコーヒーを俺の前に置いた。

 ―――そこには、緑と紫が渦巻く……コーヒーならざる物体(もの)が存在していた。


「……え〜っと…暮海さん? これは一体…」

「『海ぶどうつぶあん珈琲』、私の自信作だ」

「じしん…さく…?」


 え、なにこれ? なんかコーヒーとはとても呼べない感じがするんですが。え、何この浮いてるの? これ海ぶどう? それとも粒あん? え、ちょっ…え…?


「ふっ、見かけも芸術的だが、味も芳香もまた格別だぞ?」


 え、このなんか苦味としおっけの混じった匂いが、格別? いやいやちょっと待って暮海さん、え、何普通に俺の方にカップ差し出してんの?


「では、電脳探偵誕生を祝して…乾杯!」

「か、乾杯…」


 ま、間違いではない。この人、狙ってこれを作ったのか?
 そう言えば、又吉刑事が何か言っていたな。あれはこのことだったのか…!

 っというか、普通に暮海さんグイッとカップ傾けて飲んでるし。うわ、喉通ってる。この人味覚可笑しいんじゃないのか?
 いや…それとも本当に格別の味なのか? そんな馬鹿な、だってコーヒーに海ぶどうと粒あんだぞ? あり得ないって、そんな……!

 あ、暮海さん飲み終わってる。……なんですか、その早く飲めと言わんばかりの目は。くそぅ…飲めばいいんだろ、飲めば!
 えぇい、男は度胸ッ…!!

 ―――ぐびぐびぐびぐびッ!!






 そして俺は、その後の数時間程の記憶が飛んでいた。
























 おまけ


「そう言えば暮海さん、衣食住は保証
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