暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story6:浮き上がる謎 潜入、セントラル病院!
[12/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

























 暮海探偵事務所へと戻った俺達。まずは得られたデータを渡し、そこで得られた情報を口頭で説明した。
 なんといっても驚いたのは、自分の身体がEDEN症候群患者として隔離されていたことだ。


「自分の身体を外から見る衝撃の大きさは、想像に難くない。体外離脱現象の一種と考えれば、解決法もありそうだが…。キミは、EDEN症候群の未知なる症状の被害者―――イレギュラーな被害者なのだろう。それがわかっただけでも…成果はまずまず、としておこう」

「まぁ必要な情報(データ)も、集められましたしね」

「しかし調査は焦ってはいけない、慌ててもいけない…急ぎ過ぎても、急がせ過ぎてもいけない。
 “ただひたすらに、粘り強く―――徹頭徹尾、鉄(くろがね)の如き忍耐力で当たれ”……父の言葉だ」


 徹頭徹尾、鉄の如き忍耐力で当たれ、か……だから天井近くに、『徹頭徹尾』と書かれたものが飾られているのか。暮海さんの父…どんな人なのだろう。


「さて、本題だが…キミは、これからどうするつもりかな?」

「どうする、って…?」

「なんだ、珍しく察しが悪いな。その体のまま、一生過ごすつもりか?」

「あっ…!」


 ようやく、言いたい事がわかったか。
 そう言いたげな表情をして、暮海さんは続ける。


「元の身体に戻りたくはないか? キミの身に何が起きたのか、真相を知りたくはないか?」

「……………」


 真相…俺がこんな身体になった理由、EDEN症候群とカミシロ、そして―――あの黒い怪物。
 全てが一つのまとまった事件の、ほんの序章(プロローグ)だとすれば……もしかしたら、もっと大きな被害が出るかもしれない。

 俺がその真相とやらに近づいていけば、その被害を減らせるかもしれない。被害に遭う誰かを、助けられるかもしれない。
 そんな想像ができれば、後はもう……答えは決まっている。


「―――知りたいです。俺が絡んだこの事件の真相、俺は最後まできっちり関わって、その真相とやらを知りたいです!」


 高らかに、拳を握ってそう言った。
 対し暮海さんは、当然と言った表情で頷いた。


「ふっ、では決まりだな。私の“助手”として、ここで働きたまえ」

「“助手”…ですか!?」

「あぁ。依頼には、EDENや電脳犯罪に関連した事件も多い。仕事をこなしていくうちに、手がかりも掴めるだろう」

「で、でもいきなり助手だなんて……」

「安心しなさい、キミの素質は私が保証する。ついでに当面の衣食住も、ね…ふふ」


 な、なんか楽しそうだな、暮海さん。助手欲しかったのかな?
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ