返し魔法
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「「「「フォー!!」」」」
立ち上がったセムスさんを見て四つ首の仔犬の皆さんは盛り上げようと必死に叫びます。
「もう一度!!ワイルドスピン!!」
セムスさんはまたしてもソフィアさんに高速スピン攻撃を仕掛けます。
「わぁっ!!すごい早い!!」
ソフィアさんはそう言いながら体を横にステップして動かしその攻撃を避けます。
避けられたセムスさんは回転したまま方向転換しソフィアさんへと突進していきます。
「やぁっ!!」
「フォー!!」
ソフィアさんは今度はキックでセムスさんを攻撃します。セムスさんはまたもや攻撃されたことで回転速度が上がりますが、そのせいで制御ができなくなりフェンスにめり込みます。
『ああっと!!四つ首の仔犬セムス大丈夫か!?』
さすがに二度目のクラッシュともなるとダメージも大きいはず。セムスさんは大丈夫なんでしょうか?
「なぁマスター?あの女の子の魔法って一体何なんだ?」
「う〜む・・・」
ロメオくんがマスターにソフィアさんの魔法の正体を聞こうとしますがマスターも腕を組み唸ってしまっています。
「なるほど、返し魔法ですか」
マスターが頭を悩ませている中、その隣に座っている初代がそう呟きます。
「知っているのですか?初代」
「私も本で見たことがあるだけなのですが、主に手に魔力を集中させ、相手のいかなる魔法をも打ち返すことができる魔法です」
初代がソフィアさんの魔法についてそう説明します。
「どんな魔法でも返せるって・・・それって無敵じゃない!!」
「でも初代、そんなにすごい魔法ならなんで他に使い手がいないんだ?」
エバーグリーンさんとロメオくんがそう言います。
「あの魔法は確かにすごい魔法ではあります。しかし、それゆえに持てる者にも大きな制限があります」
「制限?」
「まず第一に、相手の魔法を受け止めるだけの力、さらにはその魔法を跳ね返すための強靭な体、そして相手の魔法の軌道を瞬時に把握し行動に移す洞察力と判断力も必要になります。
そして相手の魔法を跳ね返すということはそれだけの反動が加わり相手に飛んでいきます、つまり少しのミスで相手に大ケガをさせてしまいかねません。ゆえに力加減も難しくなってしまいます」
初代がソフィアさんの魔法を持つ上での必要な能力について説明します。
「それにあの魔法は相手が攻撃してこなければ発動させることができません。攻撃を返せれるという利点に対しデメリットがあまりにも多すぎるため、あの魔法を使う者は珍しいのです」
「へぇ〜」
初代の説明に納得したロメオくんがそう言います。すると今度はレビィさんが新たな疑問を初代に投げ掛けます
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