第3章 リーザス陥落
第45話 カスタム防衛戦
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ここは、絶対に通さないわよ! チューリップよーーい!!」
マリアの一言で、部隊の全員がチューリップ一号を構える。そして……。
「撃てーーっ!!」
マリア達は、まだ戦塵の渦巻く方へとチューリップによる砲撃を放った。マリアの部隊は、チューリップを装備している部隊だ。
第一、第二と続いて一斉に砲撃を放っていったのだった。
〜カスタムの町 東側〜
そこでは、マリア達が居た場所とは比較にならない程に戦塵が渦巻いていた。
そして、敵味方問わず、倒れている数も多い。それでも、カスタムのメンバーが倒れているのが少ないのは流石と言えるだろう。
「このっ!!」
その中で、剣を振り上げ、前衛を買って出てくれているトマトが剣を振るい、迎撃している姿があった。その姿は、アイテム屋とは到底思えない程、奮戦している。勇猛果敢とも言えるだろう。
「ランさーん! ここは、トマトに任せるですかねー! 急いで、このトマト印の世色癌を、志津香さん達に渡してきてほしいですかねー!」
「トマトさんっ! ありがとう! ここ、お願いね!」
トマトと背中合わせに戦っていたのは、嘗てカスタムの四魔女の一角だったエレノア・ラン。
魔力は、指輪のせいで多く失われているが、彼女は剣術も心得ている為接近戦でも活躍をし、指揮力にも優れている。部隊のリーダーを任されている程なのだ。
「ははっ! 先に後衛をやっちまえば、後は総崩れだ! 行くぞ! 野郎ども!!」
無論ヘルマン側も負けてはいない。
元々数では圧倒しているのだ、そういった奢りから攻めきれずにいたようだが、今は違っていた。
この部隊で強力なのは魔法使い達。前衛が抑えている間に強力な魔法で一掃するのが、彼女達の戦法。だからこそ、その攻撃の要を先に処分する。厄介な後衛を先に潰すのが定石なのだ。
「くっ……! しつこいわねっ!!」
志津香は、肩で息をしながらも、必死に魔法を駆使して、敵を薙ぎ払っている。だが、どうしても物量の差は出てしまう。
彼女の最強の魔法である白色破壊光線を詠唱する暇も無いし、その上連続して行っている戦闘の為、皆疲弊していると言うのもある。
マリア達が駆けつけてくれるのだけが望みと言う状態だ。……つまり、戦況はこの上なく悪いと言う事だ。気の強い彼女がそれを認めたくないのは仕方が無い事だった。
「(くっ……、まさか、マリア達の方にも何かあったの?)」
そんな中でも、悪い予感が志津香の頭を過ぎっていた。考えまいとしていた事だが、これだけ兵力を集めてきているのに、直ぐに駆けつけてこれないと言う事は、間違いなく何かあったんだとしか思えない。
「へへへ。
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