第3章 リーザス陥落
第45話 カスタム防衛戦
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後にしようか、それで、いきなりで悪いがマリア、カスタムの状況を教えてくれ。……志津香は、他の皆は無事か?」
ユーリは真剣な顔つきになりそう聞いた。
それを聞いたマリアは、表情を強ばらせる。いつもの彼女なら、真っ先に自身の親友の名前が出たのだ。ここぞとばかりに、脳内にその言葉を保存し、後で再生をして聞かせてやろうとも画策出来るのだが……、今はそれどころじゃないのだ。
「それが……、私たちの部隊は大丈夫なんだけど、今また、ヘルマンの軍が攻めて来ていて……志津香が率いている魔法使いの部隊いる場所に攻撃が集中しているんです」
敵の数は圧倒的だ。
だが、それでもカスタムの進行には手古摺っている。それは恐らく個々の実力もあるだろうが、指揮官が優秀なのだろうとも思える。だが、それでも少数と言う事実は消せない。どんな戦でも、数が多い方が圧倒的に有利なのだから。
「ほうほう、つまりは志津香のヤツがピンチなのだな?」
「うん……。町の巡回に回ってる時に攻めてきて、それで志津香たちが迎撃をしてくれてるの。ランの部隊も駆けつけてくれてるけど、今回1点にかけてくる兵力が大きくて……その上、遠巻きに私たちにも牽制をかけてきて。早く救済に行かなきゃいけないのに動きがとりづらくて…」
一点集中、一点突破をして、内から外から同時に攻めてくる手法をとっている様だ。
内を固めて、外からの進撃を阻止し続ければいくらか防ぐことは出来るだろう。マリアのチューリップ、そして志津香たちの魔法。それが可能だったからこそ、今まで防衛をしてこれたのだ。……が、一点でも突破されて、内に侵入を許してしまえば、そうはいかない。内外と両方と戦わなければならないのだから。
「がははは! なら、オレ様が格好よく救って、恩を売る最初のオレの女が志津香に決定だ! がははは!」
ランスは上機嫌で笑いながら剣を肩に担ぐ。早速行こうとしたのだが……。
「あ、あれ? ユーリさん??」
かなみが振り返ったその時にはもういなかった。
忍者を彷彿させるかの様な速度、あるいは、気配を消したのだろうか?と思える様にこの場からユーリが姿を消していたのだ。
「なにぃぃ!! あのガキめ! また 抜けがけをするつもりじゃないだろうな!! こうはしておれん!行くぞ、シィル! かなみ!」
「あ、はい! 判りました。ランス様!」
「……ええ、行きます!」
シィルも慌てて、ランスに付いていき、かなみも腰に挿してある忍者刀の柄を握りながら走っていった。
「……ユーリさん。志津香を……お願いします」
マリアは、向かった先を。……志津香がいるであろう先を見てそう呟くと、まだヘルマン軍達が蔓延っている場所に向かって、構えた。
「……よし、
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