第3章 リーザス陥落
第45話 カスタム防衛戦
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ランスとは対照的にユーリの声は低く、そして恐ろしい程までに集中しているのが判る。ランスは、それでも漸くここから外に出られる事に嬉しいのか、機嫌は ラレラレ石を手に入れた時よりもよく感じた。
そして、ユーリの隣でいたかなみは、ユーリの集中しているのがよく判ったようだ。
「(……やっぱり、とても大切な人なんだ)」
シィルに簡単ではあるが、事情は聞いているから、気持ちはよく判ってるつもりなんだ。
色々と想うところはあるけれど、今はユーリと共にカスタムを救うことだけに集中したほうが良いと、かなみは思った。
そして、洞窟を抜けた先はもう既にユーリが危惧したとおり、戦乱の嵐の中だった。激しい爆発音が辺に響き渡っており、猛る怒声も聞こえてくる。
だが、目の前にいたのはヘルマンの兵ではなく、自分たちを取り囲むように沢山の女の子たちが覗き込んでいたのだ。
「あれ?ランス? それに、ユーリさんじゃない!」
自分達の姿を確認した中央にいた作業着をきた女の子の1人がそう叫んでいた。
ランスは、首をかしげている。……誰だ?と思っていたようだ。だが、相手は女の子だから、嫌そうな顔はせずに直ぐにいつもの調子になる。
「むちむちした良い太ももの女だな? おお、さてはオレ様のファンか? だから、名前を知っているのだな??」
「違うだろ、馬鹿。久しぶりだな。マリア」
ユーリは、そう答える。
確かにあの時、カスタムの事件の時の服装とは違い、そして髪型も変わっているが、前にあったのはほんの少し前。女は短い時間で成長をすると言うのは聞いたことがあったが(ユーリは、羨ましい……と、変に思ってたりもしてる)、そこまでは変わっていないのだ。
「本当です、マリアさんですね。お久しぶりです。ご無事で良かったです!」
「わ〜っ! シィルちゃんも一緒なのね! ひさしぶり、また会えて嬉しいわ!」
「……へ??」
シィルは判ったようだが、ランスはまだ判ってないようだ。
「っとにもー。忘れたの? まぁ、前に会った時は、髪型は三つ編みで、服もワンピースだったし、印象変わったとは思うけどさ。 ランス。……私よ。マリア・カスタード。ユーリさんもシィルちゃんも、久しぶりね」
忘れているランスはとりあえず置いといて、覚えてくれていた2人に挨拶を交わした。
「本当に、マリアか? イメチェンする時は、オレ様の許可を取れ」
「もうっ、なんで、髪型変えるだけで、ランスの許可を取る必要があるのよ! 勝手に決めないでっ!」
マリアは、ランスの物言いにぷんぷんと怒っているが、内心では、喜んでいるようにも見える。それは、援軍に来てくれたと解釈もしたし、何よりもランスが来てくれた事もあるだろう。
「再会を懐かしむのは
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