第3章 リーザス陥落
第45話 カスタム防衛戦
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ものがあれば」
ユーリは、作戦を聞くに辺、それを第一に聞いた。マリアは、頷くと白板に現状の敵の規模をを記入していく。
「敵は、カスタムの町を包囲するように6、000もの部隊を配置しているわ。その内訳は、ヘルマン軍2,000と、そしてリーザス軍4,000と言う所ね」
その言葉を聞いた途端、かなみが思わず立ち上がった。
「なっ!! り、リーザス軍?? ヘルマンに寝返ったというの!? そんなっ……!」
その近況を訊いて、かなみは、信じられなかった。
軍部の全員を知っている訳ではないが、訓練をしている内に、何度も世話になっている。
そんな彼らの事を知っているのだ。
愛国心があり、そして国に忠を尽くしているのも。
だからこそ、その内容は、信じたくないし、認めたくないのだ。
「落ち着いて」
興奮しているかなみに、声をかけたのが志津香だった。
勘違いをしている事を正確に伝える事が出来るのが魔法使いである彼女なのだから。
「リーザスの軍の人達は何も寝返ったわけでも、裏切ったわけでもないわ。……何度か接触したけど、間違いない。あの虚ろな目……表情、そして彼らに例外なくに感じる仄かな魔力。間違いなく彼らはヘルマン軍に洗脳をさせられている」
「洗脳……、相手にも魔法使いがいるという事ですね」
シィルがそう答えていた。
嘗て、彼女も洗脳をランから受けた事があるから判るのだ。あれを受けてしまえば、自分の意思でどうにか成るものではないのだから。
「そうか……。ラン」
「あ、はい。何でしょう? ユーリさん」
ランは突然呼ばれて少し驚いたが、冷静に返事をした。ユーリは、険しいままの表情で訊く。
「嫌な記憶を思い出させてしまうかも知れない。……申し訳ないが、これは必要な事なんだ。教えてくれ。洗脳を……、それも4、000もの人間を洗脳する為にはどうすれば良い? 何か条件があったりはしないのか?」
「そう……ですね」
ランは嫌な顔一つしなかった。今は緊急事態だし、それに幻術の類に精通しているのは間違いなく自分であり、適任だと言えるから。
「あの時の私であったとしても、他人を1度に操るとしたら、精々10数人が限界ですね……。つまり、指輪の力でブーストさせた私、つまり、上位魔法使いの100倍以上の魔力の持ち主がいれば可能と思いますが、それは、現実味にかけてしまいますし、そんな魔力は信じがたいとも思えます。……後、他は、例え出来たとしても、これだけの規模の人間を操るとしたら、術者は必ず近くにいなければならないと推察されます」
淀みなくランはそう答えた。その説明に志津香が追記する。
「洗脳を得意とする魔法使いがいるのは間違いないわね。……その魔力は未知数
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