第3章 リーザス陥落
第45話 カスタム防衛戦
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たとしても、限界はあるし、疲弊もしていく。妹のミルも頑張って戦っていたが、まだ子供。疲労感が溜まって今は眠っている。
相手の戦力も遥かに上だし、口ではそう強がったとしても……時間の問題だったのだから。
そして、まるで狙ったかのように現れたのはランス。
「おいコラユーリ! オレ様の女たち手当たり次第に色目使うつもりか!!」
「だから、誰が使ってるんだよ! 何度も何度も的外れな事ばっか言うなっての!」
流石に何度も突っかかってくる為、ユーリも思わず応戦をしてしまっていた。
その姿を見る志津香。
相変わらず元気そうで変わらない。
本当に……来てくれて良かったと、志津香は遠目で彼を見ていた。そんな時だ。
「むっふふ〜! し〜づかっ?」
「っっ!?」
声がしたのと同時に志津香の肩を叩いた。
思わず飛び上がるように振り返ると、そこにいたのは、妙に笑顔なマリア。
「傍に行かなくていいの?志津香にとっての白馬のおうz「ふんっ!!」ふぃっ!!」
最後まで言わせず、志津香は素早くマリアの頬を抓った。
「……一体、な・に を 言おうとしているのかしら……? この口は?」
「い、いふぁい! いふぁいひょ! しづゅきゃっ!」
ぐに〜んと面白いくらいにマリアの頬が伸びていく。
「むむむ、志津香さんっ! トマトも負けないですよ〜!」
「っ!! な、何を言ってるのよっ!!」
「ふふ……、もう 無理なんじゃないですか? 誤魔化すのも。ね? 志津香さん」
「ま、真知子までっ!!」
囲まれてやいのやいのと言い合っている皆。マリアは、頬の痛みからは解放された。
「ふぅ、あ〜痛かったぁ」
まだ、若干ヒリヒリするようだ、だけど、これは幸せの痛みだって言っていい。だって、皆が無事だったから。また、こうやって馬鹿な騒ぎを出来る様になったのだから。
「良かった……本当に。ありがとう、ユーリさん。……ランス」
まだ言い合っている2人の方を見ながらそう呟くマリア。
そして、よくよく考えたら、この痛みも随分と懐かしい気がする。平和の証、幸せな痛みだと思える頬のヒリヒリ感。
……密かに?惹かれているランスと皆に笑顔を戻してくれたユーリ。
今はカスタムの四方八方を囲まれている状態であり、絶望的な状況なのは変わらないこの2人がいれば大丈夫だと思えるんだ。
〜リーザス城 廊下〜
薄暗い廊下を歩く足音が2つ。
重厚なもの、そして軽やかなもの。……しかしいずれも人のものではなかった。
そう、魔人の2人だ。
「……………ふむ」
ノスの重い口がゆっくり
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