暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第45話 カスタム防衛戦
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…?」

 ……ヒトミは何かを察した様に、ニヤニヤと笑っていた。これは、種類こそは違えど、根本的嗅覚は、ロゼ達にも匹敵しそうなものなのである。







 そして、場面は再びカスタムの町。

 被害0とまではいかないが……、一先ずカスタム陥落の危機は去ったのだった。



〜カスタムの町〜




「がははは! 喜べ、オレ様が来たからには、もう大丈夫だぞ! ヘルマン軍など、かる〜くぶっ潰してやろう!」

 ヘルマン軍が敗走した後。ランスは、腰に手を当て、ふんぞり返りながらそう声を上げていた。

「オレ様の女たちに手を出したのだからな! がははは!奴らは極刑だ!」
「もうっ! だから、誰がランスの女なのよ!」
「がははは、決まっているだろ、お前らの事だ!」

 ランスはビシーっと周りにいた女たちを指さした。
 ユーリは、遠目で彼女達を見ていたが……、本当に女が大半を占めている。こんな状況で本当によく持ちこたえたものだと、関心をしていたのだ。

「いーや トマトは、断然ユーリさん派ですかねー!」
「おいコラ! 不感症娘! オレ様の許可なく、ユーリ側(そっち)に行くんじゃない!」

 ランスに止められそうになったトマトだったが、巧みに擦りぬけると、べぇ〜! っと舌を出しながらユーリの方へと向かっていった。

「む! そーいえばユーリ! 貴様抜けがけをしようとしたな!? 志津香は、オレ様のモノだと言っただろうが!」
「誰がランスの女よ! この馬鹿ッ!」

 志津香は、顔を赤くさせる程、怒りを込めて猛抗議をしていた。

 だが、不快であれど、これは志津香にとっては、理想的な展開でもある。さっき、守ってくれた姿が目に焼き付いて離れないのだから。この時、顔を赤らめて怒ったとしても……。

「がははは、照れるな照れるな。顔が赤いぞ?」
「怒って赤くなってるのよ!」

 そう、ランスに言われたから、顔が赤いのだと。怒っているからこそ、顔が赤いのだと。志津香はそう言い訳が出来るから。


「やれやれ……」

 何も判っていないユーリは、いつも通り、ため息を吐いていた。

「ふふ、久しぶりだな。ユーリ」
「ああ、ミリか。お疲れだったな。よく持ちこたえた」
「オレを誰だと思ってんだ? このカスタムは絶対に落とさせやしないよ」

 ミリは胸を張って答えた。
 彼女の実力はよく知っている。このカスタム防衛には欠かすことが出来ない戦力になっていたのだ。

「だな。これからはオレ達も手を貸すよ」
「おお、そりゃ助かるな。……さっきはああは言ったが正直、そろそろキツイと思っていた所なんでな」

 ミリは、全員を見渡しながらそう答えた。
 薬で傷を癒す事は出来
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