第3章 リーザス陥落
第44話 悪魔と契約
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いんやったら、なんか、エロいの見せて、ちんぴくさせてーな。そしたら、考えるわ。ここにおるワシら、みーんな 片ひざついとるけど、もー、腰が動かせへんねん」
「………。そりゃ大変だな。相手が悪かったと思ってくれ。アイツは人外だから」
「おー、あのねーちゃんと知り合いなんか。そりゃもう、身にしみてるわ〜。で? どないや? 見せてくれたら、ここを通してm“どっ!!” げふぅっ!!」
それは、突然だった。普通に話をしていた筈なのに、視界が暗くなり、意識が遠のいていく。この時リターンデーモンは、あの以前通った女、ロゼとヤリすぎが祟ったのだろうか? と思っていたのだが、それは間違いである。
「煉獄・居合」
既にユーリは、剣を鞘に収めており、抜刀の気配すらみせていない。
「み……見えませんでした」
かなみは絶句していた。
どうやら、ユーリは素早くリターンデーモンの首筋に剣を当てた様だ。あまりの速度、意識の外側から受けた見えない攻撃。つまり、本人の防御力など殆ど関係なく、身体の急所に一撃を放たれ、リターンデーモンは、昏倒したようだ。……だが、これは状況から推察しただけであり、かなみは、その太刀筋は愚か、剣を鞘に収める瞬間でさえ見ることが出来なかった。
「ふん、なんだ。この程度ならオレ様でも十分だ。それにしても鬼畜なヤツめ。不意打ちアタックとは!」
「ランス様もしている事だと思いますが」
「やかましい!」
「ひんひん……」
いつも通りの2人だ。
どうやら、ランスはあの太刀筋が見えていた様だ。
自分よりもレベルが確実に低いランスが、あの太刀筋を見極めていた?かなみは、いつしかユーリが言っていた言葉、『ランスを侮るな』を思い出していた。決して忘れていた訳ではないが、そこまでとは思ってなかったようだ。
「……さて、他にもいるだろうから、最短で行くぞ。峰打ちとはいえ、丸腰の相手を斬るのはあまり好ましいものじゃない」
「ズバッ! と斬ってる癖に今更だ馬鹿」
「……お前には言われたくないがな。似たような事、してるだろ。っつーか、ズバッ! は無いだろ。ドカッ! だ」
ユーリはため息を吐きながらそう言っていた。
「悪魔を……倒しちゃった。すごいです。ユーリさん」
「ああ、アイツ等は、基本的に全パワーをリターンに込めている。だからこそ、それ以外の身体能力は皆無なんだ。だが、魔法を放つ前に斬らなきゃ負けだから、神経を使うがな。まぁ、後はロゼのおかげ、と言う所もあるだろ。足腰立たないんじゃ、話にならない」
「はぁ……」
鮮やかな剣技を目の当たりにしたかなみ。改めてユーリの技量に驚くかなみだった。
だが、ロゼのおかげで〜と言う件は、ちょっと 納得しかねていた。
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