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寄生捕喰者とツインテール
偽りある “衝動” の大火
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ぎれば刃が振るわれ、お互いの隙間をお互いで埋めて行く。
 幼馴染だからこその息の合った連携プレイだ。


「やっ!」
「……!」


 そして唸りを上げ飛び交う雷弾の援護も合わさって、それによりウージに食らいつく事が出来ている。

 より大きな弾丸……否ミサイルが命中したのを見やり、チャンスとばかりに二人の武器の軌道が上下に分かたれ一致した。


 実に鮮やかな二色の尾を引く、細腕に似合わぬ剛撃が空気ごと切り裂いてくる。


「「もう一発だっ!」」
「……!」


 これもウージの掌底により正面から弾かれるが、二人同時にバラバラに飛びのき、爆破弾にレーザーに斬撃弾にミサイルが又も一斉発射されて、ウージの顔面にて炸裂。

 敵の追撃は出来ずに終わる。


 初戦闘のテイルイエローも、今はヒーロー的な展開よりも効率に連携を重視し、的確な援護を行えていた。


『ここにコレを入れてって……よし、こうすれば……瞬間的ならギリギリで使えます……!』


 通信器越しにトゥアールが何やら準備をしており、如何やら込められるギリギリの属性力を行使して、来るかもしれない緊急事態に対しての策を用意しているらしい。

 優秀なサポーターがいるからこそ、攻めに徹する事が出来るのかもしれない。

 ……だが、向こうも猛者。このまま押し切れる筈もなかった。


「おりゃあっ! ……は? うぶっ!」
「え? うわっ! ―――ってうがっ!?」
「レッド! ブルー!」


 タイミング良く連携攻撃を何度も仕掛けていた最中、ウージの腕が少々細くなったかと思うと、気のせいかと思う程突然に『腕が生え』、思わぬ二段攻撃を受けてテイルレッドが距離を取らされる。

 引っかかってなるものかと新たな搦め手にも慌てなかったブルーだが、右腕の肘関節が『右方向』に曲がり、異様な裏拳で此方も吹き飛ばされた。


 炎を操ると言っても形そのものは、腕の状態に随時固定されている。
 ……のだが、腕の形状に限ると言う事は、例え人間としては有り得無くとも、関節の向きをかえたり生やしたりは可能なのだろう。
 現に、本人の攻撃で実証しているのだから。


「よし! 気合い入れ直し―――っ!?」


 相手も本気を出して来たかと褌をしめなおした―――刹那、ウージが突進して振り下ろすまで、テイルブルーは碌な反応が出来ず殴られた。


「ブ、ブルーーーッ!」
「先よりも速度が……!? ―――ッ! このっ!」


 慌ててテイルイエローが援護するも、今まで弾いていた攻撃を何と柳の様な動きで避け、挑みかかってくるテイルレッドを脚刀にて蹴り飛ばし、水平な軌道でテイルブルーにぶち当てる。


「うぐぅ……!?
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