偽りある “衝動” の大火
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ました……やりましたね皆さん!』
何と結果はまさかの撃退では無く、討伐になっていたのだ。三人とも、嫌四人ともが腕を目一杯上げ、喜びの声を上げた。
感情が高ぶれば高ぶる程力が上昇するのが属性力、そしてテイルギアなのだ。ならば、この喧嘩も当然なのかもしれない。
かくして、予期せぬ実力発揮により、ツインテイルズの勝利に終わったのだった。
「Medium bija cilv?ki………」
……できれば、そう終わっていれば、万々歳だったであろう。
「…………Ja p?c mazliet par v?lu, tad zaud?jumi nebija saudz?ju?i……」
倒れた草木を掻き分けて、いや焼き潰して此方へ迫る、『ウージ』の姿が無ければ。
「そん……な……!?」
「なんでよ……なんで立っていられるのよ!?」
「……あ、う……う……」
ツインテイルズは恐怖と疲れでヘタリこみ、尻餅を吐いたままに後ずさる。
倒せたと思ったら生きていた、しかも怪我はあれども戦闘自体は出来る……そんな状況で、膝をつかない方が無理というものだ。
『何故っ……確かに三人の攻撃は当たった筈で――――――え? これ、は……?』
もうそれしか動かない映像記録装置を逆再生して見て、トゥアールは驚愕に見舞われる。
此方から全ては見えないが、三人の攻撃が当たるギリギリ……本当にギリギリのタイミングで『オーラピラー』が焼きつくされ、引きちぎったと同時に一瞬巨大な火焔の腕が見えた。
そして三色の輝きにも負けぬ、ガーネットの光が強く瞬いていた。
即ち……ウージはグラトニーの様に、必殺技と同等以上の威力の技を叩き込んで、ダメージを負いながらも威力を下げる事に成功していた……そう言う事に、他ならない。
消えていたのは、ただ後方へ吹き飛ばされていただけなのだ。
結果としてタフネスで受け切った訳ではない事が分かったが、しかしそれがこの状況を覆す手立てとなりえるのだろうか?
気休めにすら、なりはしないと言うのに。
「……Get outta」
逃げようと必死にもがく彼女等をしり目に、ウージの腕は後ろへ引き絞られ、業火なる剛撃がテイルレッドへと迫り―――――
「やあああぁぁっ!!」
「……!」
濃い紫色の疾風が、柘榴石な色の炎を吹き散らした。
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