序章3 サカでの戦闘
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が集中する。
「どけ!!」
何としても突破しようと試みるが、敵は強固でどうしても抜け出せなかった。
「スー様!!」
シンが叫ぶ中、スーは道から外れ、1人南へと外れて行くのだった………
「何という………」
「………」
クトラ族が集落を離れ、ジュテ族が反旗を翻した頃、リオル族の集落ではあらかた戦闘は終わり、ゼオン達が逃げた西側も含めほぼ制圧が終わっていた。
しかし東側ではまだ戦いは終わっていなかった。
「まさかこれを1人で………?」
指揮官の男が青い顔でそう呟く。
男は近くの岩場に腰を下ろしてそのまま死んでいるかの様に剣を支えに俯いていた。
服は返り血や自分の傷により所々赤く染まっていて、剣も既にボロボロだ。
「これが疾風の剣士………」
この指揮官は後方で、吉報を届くのを待っていたが、一向にその方は無く、届いた報には「先遣部隊300人全滅」との報。
男は信じられず補充兵を率いてやって来たのだ。
「まさに剣聖に劣らぬ強さよ………」
その横にいる屈強そうな大柄な男。強固そうな甲冑を纏い、巨大で異様な雰囲気を匂わせる槍を持つ男がこの部隊の大将だ。
「ふう………やっと大将のお出ましか………」
「!?」
全く動かなかった男が立ち上がり指揮官の男が後ずさる。
ニヤリと笑みを溢しながら支えにしていた剣を掴み、後ろへ捨て、近くに落ちている鉄の剣を持った。
「よくもまあ、こんなちっぽけな集落に200人ほどの兵を連れて来たな………お蔭で流石の俺も満身創痍だ」
「………その顔には見覚えがある」
「俺には覚えが無いな。その威圧感、1度会っていれば忘れるとは思えないんだがなぁ………」
軽い口調で話しながら、アレスはどうやってこの場を凌ごうか考えていた。
(長居しすぎた………)
リオル族の皆が離脱しきった後、アレスも同様に逃げようと最初は考えていた。しかし逃げようとするアレスを敵は追ってこなかった。
直ぐに離れていったリオル族の皆を追おうと準備を始める兵士達。アレスは逃げるわけにはいかなかった。
「さて覚悟は良いか?」
「ゼハード様!?」
「誰も手を出させるな。この男とは私が戦う」
巨大な槍をアレスに向かって構える。距離がある為、アレスは鉄の剣を構えて敵の動きを待った。
「先ずは様子見か?………ならば遠慮なく行かせてもらう!!」
「!!」
ゼハードは叫ぶのと同時に勢いよく踏み出した。
(やはり鎧を着込んでいるせいか遅い、これなら………)
そう考えながら相手の動きを見極める。
あの強固な装甲に何処まで攻
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