序章3 サカでの戦闘
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う通りスーも直接確認したが、誰1人行方を知っている者はいなかった。
恐らく父親と一緒に戦っているのか、それとも………
「スー、そんな顔をするな。あの父親と母親にしてあの息子だ。大事なかろう」
「………はい」
スーの不安を感じてかダヤンがそう優しい言葉を掛けた。
「ともかく部隊を再編制を早急にせねば………何時ベルンがここまで攻めてくるか分からん。直ぐにでも族長を集め………」
「族長!!!」
そんな中、ダヤンも元へ声を荒げながら駆け付けた。
「どうした?」
「ジュテ族が反旗を翻しました!!我等クトラ族とリオル族を中心に襲い掛かってきております!!」
「何だと!?」
急な報告にダヤンも付いて来た兵士達も驚愕の表情で固まった。
『侵略してくるものには団結して戦う』それがサカの掟だった。
「族長これは………」
「ああ、恐らくジュテ族はベルンと繋がっているな。だからこそブルガルに兵力を集める時も賛同しなかった」
「じじ!!」
「分かっている。直ぐに迎撃を始める!!スーとシンは戦えない女子供を避難させろ」
ダヤンの指示にスーとシンは頷き、直ぐに行動を始める。
「………済まないな、逃げ延びて直ぐに戦闘だ。そして今回は前回以上に苦しい戦いとなるであろう」
「いいえ、私等にも家族がいます」
「このまま奴等に好き放題されれば全て根絶やしにされかねません。ここは我等の命をもってしてでも食い止めなければ………せめて逃げ延びる時間を作らなければ………」
「ああ、そうだな………」
こんな絶望的な状況下でも誰も諦める者が居ない事にダヤンは心の中で安堵しつつ、死地に追いやる自分の行動に申し訳なさで一杯になった。
(例えジュテ族に勝っても次はベルン。サカは侵略者負けるだろう………)
諦める訳では無いが、最早状況は覆せない所まで来ていた。
(アレスが居れば………いや、変わらぬか………)
全員で移動しながらダヤンはそんな事を思う。
(せめてスーや次世代のサカを担う若い者達だけでも逃がさなければ………その為にも………!!)
そしてジュテ族の部隊と相対する。戦力差は実に10倍ほど。サカの中で1番人口が多い上、ブルガルでの敗戦が響いていた。
ジュテ族の動きでこの場から逃げ出したり、状況を静観する部族も少なく無かった。
「聞け!サカの勇者達よ!!ジュテ族はサカの掟に反し、侵略者に汲みし、我等を襲撃した!!これは全部族に対しての裏切りである!!サカの勇者よ!!父なる天、母なる大地にかけて私々は勝つ!!!」
ダヤンの口上に疲労や沈んでいた兵士達の士気が上がる。
加えてジュテ族を裏切り者と称し、静観している部族を奮い立たせようとし
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