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少女の黒歴史を乱すは人外(ブルーチェ)
第二話:月日は流れる。
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にないし、見られれば当然恥ずかしい。今ここで燃やしてしまえば、誰にも見られる事は無い。
 嫌に勘の鋭い父親に何か感付かれる可能性もあったが、どうせいつもと変わらぬのだと割り切ろう。


 俺は袋を手に持ち絵馬を次々放り入れ、境内の端で焼納し始める。
 内容など見ることではないのだからと、機械的に清めの炎(と言う名の勢いが強い焚火)に次々くべてやり、最後に自分のノートを放り込む。


 パチパチと紅い炎が上がり、煙が静かに点に上っていく様は、この朝方の境内に流れる独特の静けさも相まって、俺の好きな光景でもあった。


 材質が材質なのかなかなか燃えないノートも、段々と形を失い炭となり、最後は欠片も残こさず消えて行った。


 これで朝のお勤めは終わりだと、朝食を食べるべく俺は踵を返す。









 ―――――その時だった。





「うぐっ!?」


 突然体中に猛烈な痛みを感じ、思わず蹲ってしまった。


 痛てぇ……何だこれは……!? 何が起きてんだ……!?
 治まれ治まれ治まってくれ……っ!!


 思考すら出来ず吹き飛びそうな激痛の中、ただただ俺は願ったが……一際大きな激痛と共に気を失ってしまう。



 意識が唐突に、急速に暗転していく中、等の俺はただの一言も、本当に何も考えられなかった。


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