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狐のお面
1部分:第一章
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度金もあるし油揚げはまた買えばいいさ」
 こう狐達に言うのでした。
「だからな。全部持って行けよ」
「あのですね」
 赤毛の父親狐がおずおずと源五郎に対して言います。
「一個でいいのですが、本当に」
「だから子供がそんなにいたら足りないだろ、遠慮するなって」
「だからですか」
「ああ、いいから全部やるよ」
「本当にですか」
 父親狐は驚いた顔で源五郎にまた尋ねます。

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