第3章 リーザス陥落
第43話 奪われたリーザスの要と窮地のカスタム
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〜アイスの町〜
一行は、何処か腑に落ちない者も多数いるが、とりあえず依頼を完遂した為、リスの洞窟からアイスの町へと戻ってきていた。その帰り道中は特に問題はない、一番警戒していた魔人サテラとの接触が無かったからこそだろう。
いや……、あれはイレギュラー中のイレギュラー。普段ではありえない事だとも改めて思える。
その日は、夜遅かったこともあり、各人の家で休む事にして、明朝に皆、ランスの家に集まったのだ。
……勿論、かなみは上手くランスの家に泊まる事なく、ユーリの家でヒトミと一緒に眠ったのである。
「昨日は皆が無事で良かったですね。ランス様」
「馬鹿者、オレ様がいるのだぞ? それが当然というものだ!」
ランスは、リスを撃破した為か かなり有頂天になっているようだ。
最近ではユーリが大体の戦闘を片付けてしまうから、と言うのも何処かであるのだろうか?楽だ楽だ、と言っているものの、目立ちたがり屋な為、それも当然あるのである。
「まあ、兎も角 依頼は……正直複雑だが、とりあえずキースに報告に行くぞ、どうなってるのかは判らないが」
ユーリはそう言った。
今もまだ、袋の中で大暴れをしているローラ。シィルが持っているそのずた袋は、未だに暴れている様で、蠢いている。止む気配が今の所はない。 もし、逃げられでもしたら、どういう行動を取るかわかったものじゃない。 またまた、暴れ狂うだろうか、或いは あのリスを追いかけて飛び出していくか。
そうなってしまえば、追いかけるのは困難だろうだから、ユーリも気にかけていた。
その状態で、『助け出した』といっても信じてもらえる筈もないのだ。今の袋詰め状態でも微妙だけれど。
「……私も複雑ですが、リーザスの為にも……後、リスさんの事も信じるしか無いと思います」
かなみはそう答えた。
彼女も他種族との禁断とも言える純愛に心を打たれたようなので、そう想うのも仕方がないだろう。
「がははは、おい。さっさとキースから依頼料を頂いて、聖剣、聖鎧を取り戻すぞ! オレ様に泣いて感謝するがいい、がははは!」
「誰のせいでこんな事になってるのよっ!!」
ランスの物言いに、相変わらずムキになって返すのはかなみだった。ランスの言う事は、軽くスルーすると言うのを覚える、そうなるのは 当分先の事なのかもしれない……。
〜アイスの町・キースギルド〜
「おい、キース。ローラ救出の仕事は終了した。報酬をいただこうか」
「……おいおい、まだローラが帰ったと言う報告、聞いてないだろうが……」
「そら、依頼のブツだ。キース」
ランスは、シィルから ずた袋を受け取った後、キースの前に放った。
「う
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