第3章 リーザス陥落
第43話 奪われたリーザスの要と窮地のカスタム
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意気消沈するかなみの肩に手を触れるユーリ。
「きっと大丈夫だ。今はそう信じて行動しよう。……絶対に助ける、とな」
「……は、はい。ユーリさん」
気休め程度にしかならないだろうが、そう言うしかない。……実際に、大丈夫だと言う保証は何処にもないのだから。ただ……、ヘルマンには彼女だっている。
「(確か……ハンティは評議員だって言ってたな……、これだけの大掛かりな作戦だ。耳に入っていてもおかしくないし、彼女も一枚噛んでる可能性も否めない。……そこまで非道な真似はしないと思うしかない)」
ユーリはそう考えていたのだ。一部の膿なら兎も角、敗者を虐げる国じゃないと思いたかった。
……そんな希望的観測は、露と破られる事になる事をこの時は知る由もない。
ユーリが信頼している彼女は、今作戦、魔人と手を組むと言う無茶な作戦を知ったのは事後なのだから。
「おい、何をグズグズしておるのだ。さっさと、あの腐れオヤジがいる武器屋に 聖剣と聖鎧を取りに行くぞ!」
「はいはい。判ったよ」
さっきまでは、シィルとじゃれていた癖に……っと一瞬思ったユーリだが(勿論、かなみも同意見) 言ってしまえば長くなってしまうから早々に付いていく事にした。
「戦争の事で何か合ったら また教えてくれ。っと言っても、聖剣と聖鎧を買い戻したら 暫くはここに帰ってこないかもしれないがな」
「はいよ。ったく、ラーク達がいないのに、お前まで あけるのかよ」
「仕方ないだろう、かなみの事もあるし、それにリーザスには顔見知りだっているんだ。……放って置けるか。後、ハイニさん」
「はい。判ってますよ。ヒトミちゃんの事、ですね?」
「ああ、宜しく頼む」
ユーリはそう言うと頭を下げ、そしてギルドを後にした。
「……どう見る? ハイニ」
「ん〜……かなみさんは 明らかにユーリさんの事を見てますね。間違いなく惚れてます。でも、」
「アイツだしな……ったく、結婚する気はねぇとか言っといて罪な男だな。周りの女を惹きつけてるんじゃねぇ?」
キースは、葉巻をふかしながらそう言っていた。ハイニは、その言葉にニコリと笑う。
「ひょっとしたら、ランスさんもそう想ってるのかもしれませんね?」
「……かもな。いや、ぜってー認めたくないから、監視してるつもりかもしれねえぜ? 女ごとになったら、アイツは見境がないからな」
「ふふふ、そうですね」
一頻り、2人は笑う。……因みに、動く騒音機であるローラは、一心不乱にギルド内のお菓子を頬張っていた。ハイニが出してくれた大量のお菓子だ。……子供を鎮めるのはこれが一番だと思えるけど、ヤケ喰いだと思える
「さて 今日は仕事終わったら少し出てきますね? もう、ローラさんは、大丈夫だと思い
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