ターン33 光の結社とアカデミア−2F−
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若葉色の装束につつむ忍者が、金属製の片腕で防御姿勢を取る。
機甲忍者エアー 守1400
「忍法 変化の術、2枚目を発動!レベル4忍者のエアーをリリースすることでデッキからレベル6鳥獣族、赤竜の忍者を特殊召喚します!」
立膝をついていたエアーが華麗な空中回転をして火口に自ら飛び込み、赤い竜か鳥のような炎のオーラを纏う、忍者にしては珍しく自身の金髪碧眼を隠そうとしない忍者が飛び出してくる。そのまま空中でその外人忍者が指笛を吹くと、赤いオーラが夢想の伏せカードめがけて突っ込んでいった。
赤竜の忍者 攻2400→2900 守1200→800
「朱雀忍法フェニックス・アイ……赤竜の忍者は場に出た時に墓地の忍者または忍法を除外し、相手の伏せカード1枚をチェーン不可の状態で確認したうえでデッキトップまたはボトムにバウンスすることができます。河風先輩の伏せカードは、なるほど次元幽閉ですか。こんな危ないカード、デッキボトムに帰っていただきましょう」
「ちぇっ、仕掛けるつもりだったのになー、だって」
「私は用心深いんですよ。では、バトルフェイズに入ります。ガルドニクスでゾンビ・マスターに攻撃!」
炎の羽が宙を舞い、ゾンビ・マスターを一瞬で焼き尽くす。
炎王神獣 ガルドニクス 攻3200→ゾンビ・マスター 守0(破壊)
「あえてワイトプリンスの墓地肥やしに協力する理由はありませんね。ターン終了です」
ライフ差は2000、フィールドの差も歴然。だが、まだ葵は油断しない。このまま押し切れるほど、入学以来いまだ無敗記録を更新し続ける無双の女王が甘いわけがない……そんな思いを常に持っているからだ。皮肉なことに、夢想自身の普段の評判がこうして今の劣勢を生み出していることになる。
「私のターン、ドローするんだって。さすがに私もこれ以上押し切られるわけにはいかないかな、ってさ。ワイトプリンスをリリースして、龍骨鬼をアドバンス召喚!」
溶岩の下に閉じ込められた無数の骨が地中で組み合わさり、新たな力を生み出す。冷えて固まった溶岩を力任せに叩き割って地中から骨の腕が伸び、ついで鬼の体がゆっくりと引きあがってくる。
龍骨鬼 攻2400
「ワイトプリンスは墓地に送られた時、デッキと手札からワイトとワイト夫人を墓地に送ることができる、ってさ」
「ですが龍骨鬼の攻撃力は2400。バーニングブラッドの影響下では赤竜の忍者すら倒せませんよ?」
「慌てないでね。墓地のワイトプリンスのさらなる効果発動、墓地のワイト2体とこのカードを除外することでデッキからワイトキングのカードを場に出すことができる!」
龍骨鬼のあけた穴から、もう1体の骸骨が身を乗り出す。紺色のぼろ布を着込んだワイトの王が、満を持して参戦した
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