マブラヴ
1086話
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』
映像モニタに映し出されたビルが勢い込んで聞いてくる。
まるで、映像モニタからこっちに飛び出ようとしているかのようにすら見えるビルに、若干引きながらも頷く。
「ああ。艦隊の方は鎮圧を完了した。宇宙の方も同様だ。アラスカとの間にある緩衝地帯の方は現在戦闘の真っ最中だが、こっちももう少しで終わるだろう。それで、ソ連の方は?」
俺達がオルタネイティヴ5派やG弾信者の方に集中出来ていたのは、ビルがソ連の方を抑えてみせると言ったからだ。……正確にはレオンの力が大きかったんだが。
ソ連にしても、緩衝地帯のすぐ側にアメリカ軍がいる状況で、更には自分達が恭順派と繋がっていたと全世界に流れる演説で告げられた以上、そのままに出来る筈もない。
当然ソ連軍としても緩衝地帯付近に戦力を展開していたんだが、ビルがそれに待ったを掛けた。
……正直、レオンの、より正確には俺達シャドウミラーの後ろ盾があったとしても、あのソ連が本当に止まるとは思ってもいなかった。
まぁ、ソ連にとってもアメリカに大きな貸しを作る事になるんだし、シャドウミラーの口利きがある以上は……というところか。
「で、宇宙船の方は?」
『そっちに関しても問題はない。既に警備を厳しくするように命令してある』
こちらもまた順調、か。
言うまでもなく、この場合の宇宙船というのはオルタネイティヴ5で作っている宇宙船だ。
今回のソ連に対するG弾攻撃というのが失敗した……というか、それを行った以上、既にこの地球を捨てると決めている者がいて、リソースを集中して作った宇宙船で地球を脱出してもおかしくはないのだから。
もっとも、シャドウミラーの技術力があれば、逃げてもあっさりと捕捉出来るだろうが。
フォールドシステムとか、システムXNとかあるし。
「なら、大体は無事に終わったようなものか。そっちもG元素やG弾の実物、データ関連をしっかり用意しておいた方がいいぞ」
『……分かってるよ』
俺の言葉に、心底疲れた様子で頷くビルを見ながら、大国の大統領でも色々と大変なんだなぁ、と思うのだった。
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