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びっくりバコ
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第二章

「絶対に」
「そうだよね。若しかしたら」
「若しかしたら?」
「いるんじゃなくてあるのかも」
 こう話すのでした。
「箱の中にね」
「何があるっていうの?」
「食べ物とか?」
 チビは首を傾げさせながらコロに話します。
「そういうのじゃないかな」
「食べ物があるんだ」
「キャットフードあるかな」
 チビはこう考えました。
「この中に」
「ドッグフードなのかな」
 コロはこうです。
「とびきりの美味しいドッグフードが中に一杯」
「いや、キャットフードだよ」
 チビはこう言って引きません。
「それが中にあるんだよ」
「ドッグフードに決まってるよ」
 コロも言います。
「絶対にね」
「よし、そこまで言うんならね」
「うん」
「開けてみよう」
 チビが言いました。
「それでいいね」
「えっ、けれど開けるっていっても」
「どうしたの?何かあるの?」
「ジョニーか怖い人がいるかも」
 コロはここでこのことを思い出しました。
「若しかしたら」
「そう考えるの?」
「だってさ。本当に中に何があるかわからないんだよ」
「それはそうだけれど」
「お化けが出たらどうするの?」
 コロはお化けのことも話に出しました。
「何処かに連れて行かれるよ」
「けれどキャットフードがあるかも知れないよ」
 チビはこちらを期待しています。
「中には」
「それかドッグフードが」
「とにかく中に何があるのかはね」
「わからないよね」
「いや、わかるよ」
 ここでこうコロに言いました。
「ちゃんとわかるよ」
「わかるってどうして?」
「だからさ。開ければいいんだよ」
 そうすればいいというのです。
「簡単じゃないか」
「この箱を開けるんだ」
「そう、開けよう」
 またコロに提案します。
「中に何があるのか調べる為にもね」
「ううん、そうしようか」
「うん、そうしようよ」
「怖いけれど」
「けれど若しかしたら」
「ドッグフードがあるかも知れないんだね」
 コロは自分の食べたいものを頭の中に思い浮かべて話します。
「そう言うんだよね」
「そう、キャットフードがね」
 チビはチビでこちらです。
「そう、あるかも知れないから」
「そうだね、わかったよ」
 ここでやっと頷いたコロでした。
「それじゃあ」
「開けようか」
「うん。それでどうやって開けようか」
 コロが次に問題にするのはこのことでした。開けると決めてもです。問題はどうやって開けるかです。それなのでした。

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