マブラヴ
1085話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
俺の目の前には、大きさで言えばニーズヘッグとそう代わらないミサイルが存在している。恐らくこのミサイルの中にG弾が存在しているんだろう。
見た限りG弾搭載のミサイルは俺の目の前にある1発だけらしい。
まぁ、何だかんだとこの世界のG元素は……特にG弾を作る為に必要不可欠なグレイ・イレブンは、俺達シャドウミラーがその多くを奪っていったんだから、どうしてもG弾を作れる量にも限度があったと見るべきか。
本来なら、軍艦のミサイル発射口からG弾を積んだこのミサイルを発射する予定だったのだろう。だが、当然軍艦の中でも威力の高いミサイルを発射するミサイル発射口をシャドウミラーのメンバーがそのままにしておく筈もなく、その辺は既に破壊済み、と。
「ま、NジャマーUを使っていても、念には念を入れるか」
さすがにこの距離でG弾が起動してしまえば、ニーズヘッグでもかなりの被害を受ける事になる……かもしれない。
いや、正直Eフィールドはともかく、念動フィールドは念動力を全開にすれば損傷はするだろうが、大破まではいかない……ような気がする。
それでも、わざわざ試してみたいとは思わないけど。
一応この周辺を確認し、敵と思われる者の存在がいない事は確認する。
最初は何人かいたんだが、俺が突っ込んできた事でパニクったのか、皆逃げ出したんだよな。元々G弾自体が最高機密なんだから、ここにいる人数も知れたものだったし。
まぁ、いきなり軍艦の装甲を突き破って機体が突っ込んで来れば、そうしたくなる気持ちも分からないではないんだが。
特にニーズヘッグは戦術機よりは小さいが、バリオン創出ヘイロウやエナジーウィングのように色々と特徴的な装備もある。
そして何より、ニーズヘッグがどれだけの力を持っているのかというのは、この世界の軍人であれば誰もがBETAと戦うニーズヘッグの姿を映像等で見た事があり、理解している筈だ。
それを思えば、こうして誰もが逃げ出したとしても不思議はない。
ニーズヘッグでNジャマーUを作動させたままコックピットブロックから降り、ミサイルの方へと向かって……歩き始めたその時、数人の人影が走ってくる足音が聞こえてくる。
それも、少しでも早く、急いでといったように、なりふり構わぬような足音。
誰が来たのかは大体予想が出来たので、この軍艦に唯一存在しているG弾搭載ミサイルに手を触れたまま、その足音の主達が来るのを待つ。
1分もしないうちに、その人物達は姿を現した。
まず真っ先に突っ込んできたのは、意外な事に先程まで俺と通信をしていた中将だった。
その地位から、やってきても後ろから指揮を執るだけだと思っていたのだが……まさか自分が真っ先に突っ込んで来るとは、思いも寄らない行動を取るな。
いや、ここまで走ってくる足音
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ