暁 〜小説投稿サイト〜
逆さの砂時計
解かれる結び目 2
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に願うってことは、貴方は私を……
 そういう意味なんでしょう?

 ダメよ、エルンスト。
 私は最後の(かんなぎ)として、神々が指し示す道を歩まなければいけない。
 魔王レゾネクトが世界中を(おびや)かしている最中、神々の指示も許しもなく、誰かと結ばれる選択はありえないの。
 私は貴方を、友達以上には見られない。
 見ちゃ、ダメなのよ。

「悲惨な結果だと解っていて飛び込めるほど強くも弱くもないのよ。私は」

 キスされて。
 巧みな言葉に翻弄(ほんろう)されて。
 そうした気持ちに縁遠い私の心は、上を下への大混乱。
 心臓なんてあまりに過激な動きをするものだから、もう痛くて堪らない。
 痛すぎて痛すぎて、涙が零れ落ちそうよ。

 ねえ、エルンスト。
 私、今になって、ようやく本当に気付いたわ。
 貴方が気付かせてくれたの。

「私……恋愛なんて、誰ともできないのね……」


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