暁 〜小説投稿サイト〜
serial experiments S. A. C
イドの昇華 -Sablimatin of Id- Collective unconscious
プロローグ
[1/2]

[1] 最後 [2]次話
「ワイヤード?」
「知らないのか少佐。あれだよ。ティーンエイジャーが主要層となっている電脳システム」
「ああ……あれね」

ワイヤード。
それはティーンエイジャーが主な使用者である電脳システム。
システム内にはチャットやブログのようなSNSからオンラインゲームまで幅広いカテゴリが搭載されている。

「で、そのワイヤードがどうしたの?」
「ワイヤード内のとあるゲームのプレイヤーが、次々に死んでいる」
「死んでいる……って、電脳ウイルスか何かのせいじゃ」
「死んだ人間の電脳からは、ウイルスの痕跡は見あたらなかった。つまり……」
「我々9課の出番って訳ね」
「うむ。この事件を迅速に解決しろ」
「了解、課長」

[お前ら聞いたか!トグサ。お前は被害者について聞き込みを行え]
[了解]
[イシカワ、ボーマ、パズ。お前達はワイヤードに潜入し、情報の収集をしろ。間違ってもまだ渦中のゲームなんかするんじゃないぞ]
[了解]
[了解]
[そのゲーム以外は潜っても大丈夫なんだよな?]
[ああ。しかし他のプログラムでも被害者が出るかもしれない。充分に気を付けろ]
[了解]





被害者の家にて。
ピンポーン、とインターホンを押した音が響いた。
バタバタと慌ただしい音が玄関に近づき、ドアが開いた。

「こんにちは。警察の者なんだけど、ちょっと聞きたいことがあるんだ。いいかい?」
「何?予定があるから聞くことあるなら早くしてね」

出てきたのはティーンエイジャーらしき男の子。
イヤホンとマイクが一体となっている機械をつけたままだ。

「君のお兄さんが亡くなってるよね。何か心当たりはないかい?特に電脳関係で」
「電脳関係でって言われてもなぁ、ああ、兄貴ならワイヤードの中でも特にヤバいって言われてるゲームにこの頃のめり込んでたよ」

少年の喋るスピードが早い。

「何て言う名前?」
「"デスゲーム"。まあこうやって死人が出ちゃったから、もうレインが出てくるかも」
「レイン……?よかったらそのレインっていうの、教えてくれないかい」
「もう無理、本当に無理!あと30秒しかないんだってば、レインのことなら調べればわかるよ!じゃあね!」

トグサの目の前で勢いよくドアが閉められ、バタバタと駆ける足音が遠ざかっていく。

「はあ……。"デスゲーム"に"レイン"、ね」

ガシガシと頭を掻いた。





ワイヤード内のとある場所にて。

『よっぴー☆:連続怪死事件発生〜なんちゃって☆』
『パンダ:不謹慎だよWWW』
『エア:でもさ、警察の見解では事故死ってなってんだろ?』
『フェンネル:警察なんてまだまだ無能だからしゃーない』
『パンダ:一応国家権力なんですがそれはW
[1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ